天音は決戦に備えて、たくさんの消毒液や包帯、ガーゼなどの医薬品を買い集め、備蓄していた。
ナジュは、そんな天音の手伝いをしていた。
令月とすぐりは、ひたすら学院内に罠を張っていた。
イーニシュフェルト魔導学院が、段々とからくり屋敷みたいになっていく。
マシュリは猫の姿で、絶えず学院周辺をパトロール。
もし敵がやって来たら、すぐ俺達に知らせられるように備えてくれていた。
イレースは…。…何事もなかったように、職員室で三学期の授業計画の準備を進めていた。
曰く、「私達が戦争をしていようがしていまいが、三学期は予定通りに来ます」とのこと。
何処までも現実的なのが、実にイレースらしい。
まぁ、キルディリア魔王国軍の戦争なんて、生徒達には関係のないことだもんなぁ。
…で、シルナが何をしているのかと言うと。
さっきも言った通り、チョコ菓子の詰め合わせを作っている。
大きめのビニール袋に、色んな種類の個包装のチョコ菓子を詰め込んでいる。
これでもかと。ありったけ。
ごめん。俺、戦争なんてしたことないから知らないんだけどさ。
チョコなんて、要るの?
「シルナ…。お前、さっきから何やってるんだ?」
「え?」
え、じゃなくてさ。
「あのね羽久、戦いにおいて、兵站っていうのは凄く大事だと思うんだよ」
突然語り始めた。
「そりゃまぁ…大事だけど…」
「非常事態だからって、シリアルバーとか缶詰だけの食事は良くない。味気ないものしか食べてなかったら、士気も上がらないでしょ」
「…」
おっしゃることは最もなのだが、俺達、全員魔導師だからさ。
食事は特に必要ないんだが。
それに、そんな補給が必要になるほど長期戦になるとは思えない。
短ければ数時間…長くても数日で決着は着くだろう。
…チョコなんか食べてる暇、あるか?
つーか士気を高めたいなら、チョコだけっていうのはむしろ逆効果なのでは…?
もっと、こう…。肉とかさ。米とか。
そういう、エネルギーに直結しそうな食べ物を食べるべきなのでは?
何で糖分に極振りだよ。
「そこで、みんなの士気を高める為に、みんなにチョコを配ろうと思って!」
そんな、「これぞ名案!」みたいに言われても…。
「心を落ち着ける為にも、元気を出す為にも、やっぱりチョコが一番だよ。何ならキルディリア魔王国軍の人達にも、チョコをあげたら、戦いなんてやめてくれるかもしれない」
「…」
チョコレートで世界平和を目指す男、シルナ。
本当に、チョコレート一つで和解して帰ってくれる、物分かりの良い奴らだったら、話は早かったんだけどなぁ。
「みんなに元気を出してもらう為にも、いっぱいチョコを用意しておかないと…」
と言って、シルナは更に、新しいビニール袋にチョコ菓子を詰め始めた。
また新たに作ってる…。…俺達、一体何個あれを食べれば良いんだ。
絶対、用意するものを間違えていると思うんだが。
何だかもうツッコむ気も失せたので、好きにさせておこうと思う。
ナジュは、そんな天音の手伝いをしていた。
令月とすぐりは、ひたすら学院内に罠を張っていた。
イーニシュフェルト魔導学院が、段々とからくり屋敷みたいになっていく。
マシュリは猫の姿で、絶えず学院周辺をパトロール。
もし敵がやって来たら、すぐ俺達に知らせられるように備えてくれていた。
イレースは…。…何事もなかったように、職員室で三学期の授業計画の準備を進めていた。
曰く、「私達が戦争をしていようがしていまいが、三学期は予定通りに来ます」とのこと。
何処までも現実的なのが、実にイレースらしい。
まぁ、キルディリア魔王国軍の戦争なんて、生徒達には関係のないことだもんなぁ。
…で、シルナが何をしているのかと言うと。
さっきも言った通り、チョコ菓子の詰め合わせを作っている。
大きめのビニール袋に、色んな種類の個包装のチョコ菓子を詰め込んでいる。
これでもかと。ありったけ。
ごめん。俺、戦争なんてしたことないから知らないんだけどさ。
チョコなんて、要るの?
「シルナ…。お前、さっきから何やってるんだ?」
「え?」
え、じゃなくてさ。
「あのね羽久、戦いにおいて、兵站っていうのは凄く大事だと思うんだよ」
突然語り始めた。
「そりゃまぁ…大事だけど…」
「非常事態だからって、シリアルバーとか缶詰だけの食事は良くない。味気ないものしか食べてなかったら、士気も上がらないでしょ」
「…」
おっしゃることは最もなのだが、俺達、全員魔導師だからさ。
食事は特に必要ないんだが。
それに、そんな補給が必要になるほど長期戦になるとは思えない。
短ければ数時間…長くても数日で決着は着くだろう。
…チョコなんか食べてる暇、あるか?
つーか士気を高めたいなら、チョコだけっていうのはむしろ逆効果なのでは…?
もっと、こう…。肉とかさ。米とか。
そういう、エネルギーに直結しそうな食べ物を食べるべきなのでは?
何で糖分に極振りだよ。
「そこで、みんなの士気を高める為に、みんなにチョコを配ろうと思って!」
そんな、「これぞ名案!」みたいに言われても…。
「心を落ち着ける為にも、元気を出す為にも、やっぱりチョコが一番だよ。何ならキルディリア魔王国軍の人達にも、チョコをあげたら、戦いなんてやめてくれるかもしれない」
「…」
チョコレートで世界平和を目指す男、シルナ。
本当に、チョコレート一つで和解して帰ってくれる、物分かりの良い奴らだったら、話は早かったんだけどなぁ。
「みんなに元気を出してもらう為にも、いっぱいチョコを用意しておかないと…」
と言って、シルナは更に、新しいビニール袋にチョコ菓子を詰め始めた。
また新たに作ってる…。…俺達、一体何個あれを食べれば良いんだ。
絶対、用意するものを間違えていると思うんだが。
何だかもうツッコむ気も失せたので、好きにさせておこうと思う。


