天音とナジュも、マシュリも、今日は朝から出かけていた。
きっと、夕方になるまで戻ってこないと思っていたのに…。
「天音君、ナジュ君…。実は今…」
「事情は聞いてますよ。キルディリア魔王国に最後通牒を出されたんでしょう?」
えっ…。
「知ってたのか?ナジュ…」
「さっきまでは知らなかったんですが、出掛けた先で、通行人の心を読んで知ったんです」
あぁ…そういうことか。
キルディリア魔王国に最後通牒を提示されたことは、既にニュース速報で国民達に知られている。
偶然、そのニュースを聴いた人の心を読んで、ナジュが事情を知り。
それを天音に伝えて、二人共急いで戻ってきたんだな。
「…マシュリは?何処で?」
「ネコミュニティのみんなが教えてくれたんだ」
「そ、そうか…」
凄いな。猫の仲間達。
さすが情報が早い。
「僕に出来ることがあるなら、何でも手伝うよ」
と、マシュリ。
「この国を守ることは、僕の居場所を…家を守ることだから。家を守る為なら、僕は何でもやる」
「…ありがとう」
マシュリにそう言ってもらえると、とても心強いよ。
「僕も…戦うのは苦手だけど、後方支援とか、怪我人の治療とか…出来ることがあるならやるよ」
天音まで。
「助かるよ。天音の回復魔法は、聖魔騎士団でも随一だもんな」
「いやぁ。回復魔法だけじゃなくて、剣術の方も、もごもごもご」
「あー!あー!何でもない!ナジュ君、何でもないよね!」
天音は必死に、ナジュの口を塞いで黙らせていた。
何やってんだ…?
すると。
「キルディリアの女王を殺すんじゃ駄目なの?」
背後から、突然気配もなく声がして。
振り返ると、そこに令月とすぐりがいた。
二人共、既に仕事着…いつもの黒装束姿だった。
お前ら…。姿が見えないとは思ってたが、やっぱり俺達の話を聞いてたんだな。
そうだろうと思った。
「頭を叩けば、大抵の争い事は解決するよ。キルディリア魔王国に潜入してさー、その女王ってヤツを、俺と『八千代』で殺してきてあげるよ」
すぐりの言葉は、冗談でも何でもなかった。
本気なのだ。
本気で、イシュメル女王暗殺を問題解決の手段として考えている。
ある意味で、誰よりも肝が据わっている。
いかにも元暗殺者らしい考え方だが…。
「それは駄目だ。あまりに危険過ぎる」
「僕達が失敗しても、所詮、失う命は二つだけだよ」
何言ってるんだ。
その二つの命が、俺達にとってどれほど大切なことか。
「僕達の命を惜しむばかりに、無関係の国民が、何十、何百と死んでも良いの?」
「そ…そういうことを言ってる訳じゃ…!」
「…無駄ですよ、いくら頭を叩いても」
静かな声で言ったのは、ナジュだった。
…え?
きっと、夕方になるまで戻ってこないと思っていたのに…。
「天音君、ナジュ君…。実は今…」
「事情は聞いてますよ。キルディリア魔王国に最後通牒を出されたんでしょう?」
えっ…。
「知ってたのか?ナジュ…」
「さっきまでは知らなかったんですが、出掛けた先で、通行人の心を読んで知ったんです」
あぁ…そういうことか。
キルディリア魔王国に最後通牒を提示されたことは、既にニュース速報で国民達に知られている。
偶然、そのニュースを聴いた人の心を読んで、ナジュが事情を知り。
それを天音に伝えて、二人共急いで戻ってきたんだな。
「…マシュリは?何処で?」
「ネコミュニティのみんなが教えてくれたんだ」
「そ、そうか…」
凄いな。猫の仲間達。
さすが情報が早い。
「僕に出来ることがあるなら、何でも手伝うよ」
と、マシュリ。
「この国を守ることは、僕の居場所を…家を守ることだから。家を守る為なら、僕は何でもやる」
「…ありがとう」
マシュリにそう言ってもらえると、とても心強いよ。
「僕も…戦うのは苦手だけど、後方支援とか、怪我人の治療とか…出来ることがあるならやるよ」
天音まで。
「助かるよ。天音の回復魔法は、聖魔騎士団でも随一だもんな」
「いやぁ。回復魔法だけじゃなくて、剣術の方も、もごもごもご」
「あー!あー!何でもない!ナジュ君、何でもないよね!」
天音は必死に、ナジュの口を塞いで黙らせていた。
何やってんだ…?
すると。
「キルディリアの女王を殺すんじゃ駄目なの?」
背後から、突然気配もなく声がして。
振り返ると、そこに令月とすぐりがいた。
二人共、既に仕事着…いつもの黒装束姿だった。
お前ら…。姿が見えないとは思ってたが、やっぱり俺達の話を聞いてたんだな。
そうだろうと思った。
「頭を叩けば、大抵の争い事は解決するよ。キルディリア魔王国に潜入してさー、その女王ってヤツを、俺と『八千代』で殺してきてあげるよ」
すぐりの言葉は、冗談でも何でもなかった。
本気なのだ。
本気で、イシュメル女王暗殺を問題解決の手段として考えている。
ある意味で、誰よりも肝が据わっている。
いかにも元暗殺者らしい考え方だが…。
「それは駄目だ。あまりに危険過ぎる」
「僕達が失敗しても、所詮、失う命は二つだけだよ」
何言ってるんだ。
その二つの命が、俺達にとってどれほど大切なことか。
「僕達の命を惜しむばかりに、無関係の国民が、何十、何百と死んでも良いの?」
「そ…そういうことを言ってる訳じゃ…!」
「…無駄ですよ、いくら頭を叩いても」
静かな声で言ったのは、ナジュだった。
…え?


