それに、イレースだけではなく。
「学院長先生、羽久さん。よく聞いてください」
シュニィが、俺とシルナを真っ直ぐに見て言った。
「私は…いえ、私達は決して、あなた方をキルディリア魔王国に売り払ったりしません。これは、聖魔騎士団の総意です」
「シュニィ…」
「あなた方は聖魔騎士団の仲間であり、私達にとって精神的な柱でもあります。私達は、自らの居場所である聖魔騎士団を守る為に、あなた方を守ります」
きっぱりと、はっきりと。
シュニィは、そう言い切った。
更に、無闇も。
「どうせ、お前達がいなくなれば聖魔騎士団は骨抜きも同然だ。特にシルナ・エインリー。お前という存在は、この国において絶対に必要不可欠だ」
「…無闇君…」
「それに、お前達を引き渡したからと言って、キルディリアが大人しく手を引くとも限らない」
…確かに。
シルナを手に入れたが最後、最早用済みとばかりに、改めてルーデュニア聖王国に攻め込んでくるかもしれない。
やりかねない。あのイシュメル女王なら。
「でも、君達、そのキルディリア魔王国っていうのと戦って、勝てるの?」
無闇の背後に、ふわりと舞い降りた女性がそう聞いた。
無闇の持つ『死火』の化身、月読である。
…結構痛いところ突いてくるな。
「もちろん、私と無闇君は負けるつもりないけど」
「倒す必要はない。思い知らせて、追い返せば良いだけだ」
追い返す…か。
その通りだけど、果たしてそれが上手く行くかどうか。
「こちらは攻め込まれる側なんです。それが不利なんですよ」
と、イレース。
…うん。
「私達が守らなければならないのは、このポンコツパンダだけじゃない。ルーデュニア聖王国の民と国土を守らなきゃいけないんです」
その通り。
無関係のルーデュニア聖王国の国民を巻き込む訳にはいかないのだ。…絶対に。
「…イレースちゃんが私に失礼なことを言ってる…」
良いから、シルナ。
「ルーデュニア聖王国の民を守りつつ、シルナのことも守る…か」
「ですから聖魔騎士団では、作戦を考えています。キルディリア魔王国軍の侵攻を許さず、何としても水際で押し留める為に、国境で守りを固め…」
シュニィが、考えている作戦を口にした…。
…その時。
「ごめんなさい、皆さん。戻りましたっ…」
「ヒーローは遅れてやって来る、ってね」
出掛けていた天音とナジュが、学院に戻ってきた。
誰がヒーローだって?ナジュ。
それから。
「ごめん、遅くなった」
窓から、しゅたっ、と猫が一匹入ってきた。
無論、マシュリである。
良かった。これでみんな、揃ったな。
「学院長先生、羽久さん。よく聞いてください」
シュニィが、俺とシルナを真っ直ぐに見て言った。
「私は…いえ、私達は決して、あなた方をキルディリア魔王国に売り払ったりしません。これは、聖魔騎士団の総意です」
「シュニィ…」
「あなた方は聖魔騎士団の仲間であり、私達にとって精神的な柱でもあります。私達は、自らの居場所である聖魔騎士団を守る為に、あなた方を守ります」
きっぱりと、はっきりと。
シュニィは、そう言い切った。
更に、無闇も。
「どうせ、お前達がいなくなれば聖魔騎士団は骨抜きも同然だ。特にシルナ・エインリー。お前という存在は、この国において絶対に必要不可欠だ」
「…無闇君…」
「それに、お前達を引き渡したからと言って、キルディリアが大人しく手を引くとも限らない」
…確かに。
シルナを手に入れたが最後、最早用済みとばかりに、改めてルーデュニア聖王国に攻め込んでくるかもしれない。
やりかねない。あのイシュメル女王なら。
「でも、君達、そのキルディリア魔王国っていうのと戦って、勝てるの?」
無闇の背後に、ふわりと舞い降りた女性がそう聞いた。
無闇の持つ『死火』の化身、月読である。
…結構痛いところ突いてくるな。
「もちろん、私と無闇君は負けるつもりないけど」
「倒す必要はない。思い知らせて、追い返せば良いだけだ」
追い返す…か。
その通りだけど、果たしてそれが上手く行くかどうか。
「こちらは攻め込まれる側なんです。それが不利なんですよ」
と、イレース。
…うん。
「私達が守らなければならないのは、このポンコツパンダだけじゃない。ルーデュニア聖王国の民と国土を守らなきゃいけないんです」
その通り。
無関係のルーデュニア聖王国の国民を巻き込む訳にはいかないのだ。…絶対に。
「…イレースちゃんが私に失礼なことを言ってる…」
良いから、シルナ。
「ルーデュニア聖王国の民を守りつつ、シルナのことも守る…か」
「ですから聖魔騎士団では、作戦を考えています。キルディリア魔王国軍の侵攻を許さず、何としても水際で押し留める為に、国境で守りを固め…」
シュニィが、考えている作戦を口にした…。
…その時。
「ごめんなさい、皆さん。戻りましたっ…」
「ヒーローは遅れてやって来る、ってね」
出掛けていた天音とナジュが、学院に戻ってきた。
誰がヒーローだって?ナジュ。
それから。
「ごめん、遅くなった」
窓から、しゅたっ、と猫が一匹入ってきた。
無論、マシュリである。
良かった。これでみんな、揃ったな。


