神殺しのクロノスタシス7〜前編〜

アイスクリームを、ナジュ君と一緒に食べた後。

「さて天音さん。次に行きましょうか」

「あ、う、うん。次って?」

はらはら。

今度は何処だろう。何処に連れて行かれ、

「次は、公園に行きたいんです」

「えっ…。…公園?」

「はい」

…意外と、普通。

「…何を想像してたんですか?天音さんは…」

「い、いやぁ…。べ、別に…」

「ま、良いか。じゃあ行きましょう」

「う、うん」

映画館でもないし、メルヘンなアイスクリーム屋さんでもない。

公園なら大丈夫だろう、と思って、僕はナジュ君について行ったのだけど…。






 
「おぉー。ジャングルジムって、意外と高いんですねー」

「…」

「おっ、あれは鉄棒。天音さん、逆上がりって出来ます?」

「…。…昔は出来たけど…。今はどうかな…?」

「あのぐるぐるする丸い遊具って、もうないんですかね?」

「回転ジャングルジムのこと?あれは危ないから、ほとんど撤去されてるらしいよ…」

「へぇー。あれ、好きだったんですけどねぇ」

「…」

「よし、それじゃ砂場で遊びましょうかー」

とか言って。

ジャングルジムに登っていたナジュ君は、軽やかに降りてきて。

そして、嬉しそうに砂場に向かった。

…ちっちゃい子供達に混じって。

公園にいた幼稚園児くらいの子供達は、「このお兄ちゃん、何でいるの?」みたいな顔してる。

さっき、映画館で感じたのと同じ視線。

うぅ…。…恥ずかしい。

でもナジュ君は、ちっとも恥ずかしいなんて思っていないらしく。

「ほらほら、天音さん」

「な、何?」

「一緒に山、作りましょうよ。大きいの」

「…」

僕はどう返事をすれば良いの?

公園に行く、とは言ったけどさ。

植物園とか、遊歩道のある公園とか、そういう…もっともっと大きい公園だと思ってた。

子供から大人まで楽しめる、みたいな。

まさか、こんな子供が遊ぶ近所のちっちゃい公園だとは思ってなかった。

しかも、そこでナジュ君が無邪気に遊び始めるとは、もっと思ってなかった。