もう、このまま誰も俺達の話、聞いてくれないんじゃないかなぁと思ったが。
放課後、補習授業を終えた後。
「学院長先生っ…。羽久さん…!」
「お…。…シュニィじゃないか」
職員室で、必死に書類整理に追われているところに。
聖魔騎士団副団長のシュニィが、慌てて駆け込んできた。
シュニィも久し振りだな。
シュニィは、俺とシルナの姿を見るなり。
「…良かった…!お二人共、無事で…」
涙目になりながら、喜んでくれた。
シュニィ…。お前も優しくて良い奴だ。
イレースとは大違い、
「イレースさん。羽久さんがイレースさんのことを鬼だって」
「何ですって?」
ナジュの告げ口に、ギロッ、とこちらを睨むイレース。
ひっ。
「馬鹿、ナジュ。勝手なこと言うんじゃねぇ」
つーか、鬼とは言ってないだろ。
ったく…。
「シュニィちゃん…」
「お帰りなさい、学院長先生。羽久さん」
ありがとう。
「でも…どうして、俺達が帰ってきたことをシュニィが知って…」
「僕が教えたんだよ」
シュニィの後ろから、しゅたっ、と一匹の猫が床に降り立った。
いろり…マシュリである。
「はい。マシュリさんが猫の姿で、聖魔騎士団魔導隊舎にいらっしゃって…。学院長先生方が帰ってきたと、教えてくれたんです」
成程、そういうことだったが…。
良い仕事するなぁ、マシュリ…。
「なかなか戻ってこられないから、ずっと心配してたんです…。もしかして、キルディリア魔王国で不測の事態に陥ったんじゃないかって…」
「…」
「フユリ様も、同じように心配なさってたんです。フユリ様がサミットの最中、ミナミノ共和国に閉じ込められたようにでも、学院長先生達も、キルディリア魔王国に軟禁されてるんじゃないかと思って」
「…」
俺とシルナは、互いに顔を見合わせた。
「だけど、そうじゃなかったんですね。良かっ…」
「いやぁ…。…どうやら、事態はそんなに簡単には運ばなかったみたいですよ」
「えっ?」
沈黙していた俺とシルナに代わり。
俺達の心をいち早く読んで、事情を察したナジュが、そう言った。
「むしろ、とても難しいことになってるみたいですね」
「…あぁ、そうだな」
ナジュ相手に隠し事は出来ない。
それに、そもそも仲間達に隠し事をするつもりもない。
「…話しにくいなら、僕が代わりに話しましょうか?」
と、ナジュが申し出てくれたが。
「いや…自分達で話すよ。聞いてくれるか」
「分かりました」
もとより、そのつもりだったのだから。
俺とシルナは、キルディリア魔王国に辿り着いてから、昨日帰ってくるまでの経緯を説明した。
放課後、補習授業を終えた後。
「学院長先生っ…。羽久さん…!」
「お…。…シュニィじゃないか」
職員室で、必死に書類整理に追われているところに。
聖魔騎士団副団長のシュニィが、慌てて駆け込んできた。
シュニィも久し振りだな。
シュニィは、俺とシルナの姿を見るなり。
「…良かった…!お二人共、無事で…」
涙目になりながら、喜んでくれた。
シュニィ…。お前も優しくて良い奴だ。
イレースとは大違い、
「イレースさん。羽久さんがイレースさんのことを鬼だって」
「何ですって?」
ナジュの告げ口に、ギロッ、とこちらを睨むイレース。
ひっ。
「馬鹿、ナジュ。勝手なこと言うんじゃねぇ」
つーか、鬼とは言ってないだろ。
ったく…。
「シュニィちゃん…」
「お帰りなさい、学院長先生。羽久さん」
ありがとう。
「でも…どうして、俺達が帰ってきたことをシュニィが知って…」
「僕が教えたんだよ」
シュニィの後ろから、しゅたっ、と一匹の猫が床に降り立った。
いろり…マシュリである。
「はい。マシュリさんが猫の姿で、聖魔騎士団魔導隊舎にいらっしゃって…。学院長先生方が帰ってきたと、教えてくれたんです」
成程、そういうことだったが…。
良い仕事するなぁ、マシュリ…。
「なかなか戻ってこられないから、ずっと心配してたんです…。もしかして、キルディリア魔王国で不測の事態に陥ったんじゃないかって…」
「…」
「フユリ様も、同じように心配なさってたんです。フユリ様がサミットの最中、ミナミノ共和国に閉じ込められたようにでも、学院長先生達も、キルディリア魔王国に軟禁されてるんじゃないかと思って」
「…」
俺とシルナは、互いに顔を見合わせた。
「だけど、そうじゃなかったんですね。良かっ…」
「いやぁ…。…どうやら、事態はそんなに簡単には運ばなかったみたいですよ」
「えっ?」
沈黙していた俺とシルナに代わり。
俺達の心をいち早く読んで、事情を察したナジュが、そう言った。
「むしろ、とても難しいことになってるみたいですね」
「…あぁ、そうだな」
ナジュ相手に隠し事は出来ない。
それに、そもそも仲間達に隠し事をするつもりもない。
「…話しにくいなら、僕が代わりに話しましょうか?」
と、ナジュが申し出てくれたが。
「いや…自分達で話すよ。聞いてくれるか」
「分かりました」
もとより、そのつもりだったのだから。
俺とシルナは、キルディリア魔王国に辿り着いてから、昨日帰ってくるまでの経緯を説明した。


