「な、何?イレースさん…」
「勝手に決められては困ります。ただでさえ、なかなか帰ってこないせいで、授業計画が滞っているというのに」
「うぐっ…」
…それを言われると痛い。
結局一ヶ月以上、授業を空けてしまって。
その間、イレース達が補講をしてくれたのは分かっているが。
やはり自分の担当科目ではない為、完璧にという訳にはいかない。
「すぐに復帰してもらわなくては。生徒達が実家に帰る前に」
「…え?」
シルナ、きょとん。
俺もイレースに言われるまで、すっかり忘れていた。
「実家…。…帰るって?何で?」
「何でじゃないでしょう。来週には、もう冬休みに入るんですから」
「…!」
…そうだった。
二学期の修了式は、もう来週に迫っている。
冬休みに入ったら、令月とすぐり以外の生徒は、まとめて実家に帰ってしまう。
「そ、そんな…!帰ってきたら、生徒達と一緒に楽しくチョコパーティーしようと思ってたのに…!」
シルナ…。お前、そんなこと考えてたのか…。
「チョコなんか食べてる場合ではありません」
「チョコ『なんか』!?」
イレースにとっては「なんか」なんだよ。
「ここは冬休みを短縮して、授業に当てたいところですが…」
「うわぁ。イレースさん、さすが。生徒が楽しみにしてる冬休みを削るなんて、考えることが相変わらず鬼…」
「…何か言いましたか?」
ギロッ、とナジュを睨むイレース。
おいやめろって。イレース相手に。
「…って、天音さんが言ってました」
「えぇっ!?」
天音、とばっちり。
…なんて、こんないつものやり取りが、今は堪らなく愛しく思えるよ。
「生徒達も帰省の予定を立ててますからね。さすがに、冬休みは短縮出来ません」
「生徒達、いなくなるのか…。ちょっと寂しいね」
と、マシュリ。
普段、マシュリ…いろり…を可愛がってくれてる生徒達も、みんな帰っちゃうわけだからな。
「ちょっとどころじゃないよ!みんなでチョコパーティーしたかったのにぃぃ」
「そんなことしてる場合ではありません。さっさと補習授業の予定を立てますよ」
シルナの意見、完全無視。
「冬休みを迎える前に、少しでも遅れを取り戻しておかなくては」
テキパキと、早速補習授業の予定を立てるイレース。
仕事が早い。
「…ねぇ、それよりも…。キルディリア魔王国で、学院長先生達に何があったのかを聞くのが先じゃないの…?」
恐る恐るといった風に、天音がそう言った。
…天音、お前は本当に良い奴だな。
しかし。
「そんなものは後回しです」
鬼教官に、そんな理屈は通用しない。
「…えぇぇ…」
「補習授業が終わったら聞いてあげますよ。それまでに要約して、話をまとめておいてくださいね」
…イレース。
相変わらず血も涙もないが。
…もう、何も言うまい。無事に帰ってこられて良かったってことで。
「勝手に決められては困ります。ただでさえ、なかなか帰ってこないせいで、授業計画が滞っているというのに」
「うぐっ…」
…それを言われると痛い。
結局一ヶ月以上、授業を空けてしまって。
その間、イレース達が補講をしてくれたのは分かっているが。
やはり自分の担当科目ではない為、完璧にという訳にはいかない。
「すぐに復帰してもらわなくては。生徒達が実家に帰る前に」
「…え?」
シルナ、きょとん。
俺もイレースに言われるまで、すっかり忘れていた。
「実家…。…帰るって?何で?」
「何でじゃないでしょう。来週には、もう冬休みに入るんですから」
「…!」
…そうだった。
二学期の修了式は、もう来週に迫っている。
冬休みに入ったら、令月とすぐり以外の生徒は、まとめて実家に帰ってしまう。
「そ、そんな…!帰ってきたら、生徒達と一緒に楽しくチョコパーティーしようと思ってたのに…!」
シルナ…。お前、そんなこと考えてたのか…。
「チョコなんか食べてる場合ではありません」
「チョコ『なんか』!?」
イレースにとっては「なんか」なんだよ。
「ここは冬休みを短縮して、授業に当てたいところですが…」
「うわぁ。イレースさん、さすが。生徒が楽しみにしてる冬休みを削るなんて、考えることが相変わらず鬼…」
「…何か言いましたか?」
ギロッ、とナジュを睨むイレース。
おいやめろって。イレース相手に。
「…って、天音さんが言ってました」
「えぇっ!?」
天音、とばっちり。
…なんて、こんないつものやり取りが、今は堪らなく愛しく思えるよ。
「生徒達も帰省の予定を立ててますからね。さすがに、冬休みは短縮出来ません」
「生徒達、いなくなるのか…。ちょっと寂しいね」
と、マシュリ。
普段、マシュリ…いろり…を可愛がってくれてる生徒達も、みんな帰っちゃうわけだからな。
「ちょっとどころじゃないよ!みんなでチョコパーティーしたかったのにぃぃ」
「そんなことしてる場合ではありません。さっさと補習授業の予定を立てますよ」
シルナの意見、完全無視。
「冬休みを迎える前に、少しでも遅れを取り戻しておかなくては」
テキパキと、早速補習授業の予定を立てるイレース。
仕事が早い。
「…ねぇ、それよりも…。キルディリア魔王国で、学院長先生達に何があったのかを聞くのが先じゃないの…?」
恐る恐るといった風に、天音がそう言った。
…天音、お前は本当に良い奴だな。
しかし。
「そんなものは後回しです」
鬼教官に、そんな理屈は通用しない。
「…えぇぇ…」
「補習授業が終わったら聞いてあげますよ。それまでに要約して、話をまとめておいてくださいね」
…イレース。
相変わらず血も涙もないが。
…もう、何も言うまい。無事に帰ってこられて良かったってことで。


