「…ってな訳で、今、王宮に忍び込もうとしてるところなんだ。…分かったか?」
「ほぇー」
…分かってないな。その声と返事は。
俺、結構丁寧に説明したつもりだったんだけど?
今は、これ以上手取り足取り教えてやる時間も、余裕もない。
とにかく、前でも後ろでも良いから、進まなくては。
「まぁ、あれだ。とにかく、ここから出るのが先決だ」
「?戻るの?」
「出来れば、王宮の中の何処かに出たいんだが…。こう入り組んでたんじゃ、分からないだろ」
細い分かれ道がいっぱいで、右に行けば良いのか左に行けば良いのか。
天井も、見上げるほど高くなったかと思えば、這いつくばらなければならないほど低くなったりして。
道も平坦じゃなくて、急に勾配が現れたりして、暗がりだと余計に歩きにくい。
こういう時は…左手の法則、だっけ?一方の壁に手を当てて、ひたすら進めば良いっていう…。
でも、この状態じゃそれさえも…。
…すると。
「シルナと羽久を探してるんでしょ?」
「ん?あぁ…」
「それなら…うーん…。…あっちかな?」
「は?」
ベリクリーデは、分かれ道を右に進み始めた。
「ちょ、まっ…!勝手に進むなって!」
「こっちかなー」
「こらっ!待てってば」
俺はベリクリーデを見失わないように、必死についていった。
足元も悪いのに、ベリクリーデは妙に確かな足取りで、てくてくと歩いていく。
今、自分達が何処にいるかさえ、定かではないのに。
果たして何処かに辿り着けるのか、その先が一体何処なのか、俺には分からない。
それでも、てくてく歩いていくベリクリーデの後をついていくと…。
「うーん、この辺かな〜」
「あのな、お前…。勘で行動するにも程が、」
「ごそごそ…。あ、着いた」
「!?」
ベリクリーデは頭を屈めて、よちよちと赤ん坊のように這い出していった。
薄暗がりの向こうに、明るい室内の灯りが見えた。
…そこが他ならぬ、シルナ・エインリーと、羽久・グラスフィアの客室だったのだ。
ベリクリーデ、俺、一生お前の勘についていくよ。
…冗談だけど。
「ほぇー」
…分かってないな。その声と返事は。
俺、結構丁寧に説明したつもりだったんだけど?
今は、これ以上手取り足取り教えてやる時間も、余裕もない。
とにかく、前でも後ろでも良いから、進まなくては。
「まぁ、あれだ。とにかく、ここから出るのが先決だ」
「?戻るの?」
「出来れば、王宮の中の何処かに出たいんだが…。こう入り組んでたんじゃ、分からないだろ」
細い分かれ道がいっぱいで、右に行けば良いのか左に行けば良いのか。
天井も、見上げるほど高くなったかと思えば、這いつくばらなければならないほど低くなったりして。
道も平坦じゃなくて、急に勾配が現れたりして、暗がりだと余計に歩きにくい。
こういう時は…左手の法則、だっけ?一方の壁に手を当てて、ひたすら進めば良いっていう…。
でも、この状態じゃそれさえも…。
…すると。
「シルナと羽久を探してるんでしょ?」
「ん?あぁ…」
「それなら…うーん…。…あっちかな?」
「は?」
ベリクリーデは、分かれ道を右に進み始めた。
「ちょ、まっ…!勝手に進むなって!」
「こっちかなー」
「こらっ!待てってば」
俺はベリクリーデを見失わないように、必死についていった。
足元も悪いのに、ベリクリーデは妙に確かな足取りで、てくてくと歩いていく。
今、自分達が何処にいるかさえ、定かではないのに。
果たして何処かに辿り着けるのか、その先が一体何処なのか、俺には分からない。
それでも、てくてく歩いていくベリクリーデの後をついていくと…。
「うーん、この辺かな〜」
「あのな、お前…。勘で行動するにも程が、」
「ごそごそ…。あ、着いた」
「!?」
ベリクリーデは頭を屈めて、よちよちと赤ん坊のように這い出していった。
薄暗がりの向こうに、明るい室内の灯りが見えた。
…そこが他ならぬ、シルナ・エインリーと、羽久・グラスフィアの客室だったのだ。
ベリクリーデ、俺、一生お前の勘についていくよ。
…冗談だけど。


