神殺しのクロノスタシス7〜前編〜

で、問題は、ここからどうするかだよな。

このまま井戸の底から出られなかったら、リアルホラー映画展開だぞ。

「何処なんだ?隠し通路って…」

てっきり、井戸の底に道があるんだとばかり思っていたが…。

四方八方に手を伸ばして確認してみても、固い石の壁以外は、何も見当たらない。

まさか、騙された訳じゃないよな?

軽く焦ったが、その窮地を救ってくれたのは、またしてもベリーシュだった。

「…ここ、壁が外れそう」

「え?」

ベリーシュは、井戸の底の壁をぐっ、と力を入れて押した。

すると、壁の一部がガラガラと音を立てて崩れ。

腰の高さくらいの、大きな穴が空いた。

ベリーシュは身を屈めて、その穴を潜った。

「ジュリス、こっちに道が続いてる」

「…!そこが隠し通路、ってことか?」

「多分…そうだと思う」

でかした。ありがとうベリーシュ。

俺も同じように身を屈めて、井戸の底の壁を潜り抜けると。

確かに、その先に細い道が続いていた。

暗くて、非常に見にくい。

おまけに天井も低くて、随分猫背になって歩かなきゃいけないが。

それでも、多分ここが隠し通路で間違いないだろう。

良かった。情報は嘘じゃなかったんだ。

「ジュリス、行ってみよう」

「あぁ」

俺達は、さながらモグラのように。

暗い地下隠し通路を、こそこそと進み始めた。