あまりの突然の豹変に、俺は思わずびっくりして、度肝を抜かれた。
そ…そんなに必要なものなのか?魔導師証明書、って…。
まさか、悪意を持ってこの国に入国しようと企んでいる、と誤解されているのか。
冗談じゃない。
「あ、あの…すみません、俺達、その魔導師証明書…?っていうのが何なのか、知らなくて…」
ここは、正直に白状する。
ベリクリーデじゃないが、素直が一番だ。
「必要なものなんですか?」
「魔導師証明書を持たずに、この国に一歩たりとも入国することは出来ません」
「…」
…そりゃ、「必要」どころか。
「必要不可欠」だな。
「何処に行けばもらえるんですか?」
「あなたは魔導師ですか?それとも、非魔導師ですか」
えっ、何その質問。
キルディリア魔王国は魔導師国家であり、非魔導師には厳しい国だと聞いていたが。
まさか、旅行客にまでそうとは思わなかった。
「俺達、二人共魔導師です」
何も疚しいことなんてないし、これが事実である。
だから、俺は毅然としてそう答えた。
しかし。
「では、この場でそのことを証明してもらえますか」
し…証明?
「この場で、簡単な魔法で結構ですので、魔法を使ってみせてください」
「…」
「本当に魔導師なら、出来ますよね?」
…こいつ、疑ってるのか?
あまりの慇懃無礼な態度に、さすがの俺もちょっと不機嫌になった。
あぁそうか。お望みなら見せてやるよ。
俺は杖を取り出して、魔法を発動してみせた。
「…dinw」
小さな風魔法だ。
俺の杖の先に、ふわっと風が吹き。
女性審査官の前髪が、はらりと揺れた。
途端に、彼女の顔は再び、柔らかな笑顔に戻った。
「確かに、拝見しました」
「…これで良いのかよ?」
「はい、結構です。ありがとうございます」
あ、そう。それはどうも。
…すると。
「…では、次はお連れ様の番です」
それはそれとして、とばかりに。
女性審査官は、ベリクリーデに厳しい眼差しを向けた。
「ふぇ?」
「魔法を使ってみせてください」
「…魔法…」
突然そう頼まれて、ベリクリーデは戸惑ったような、困ったような表情を見せた。
「ちょ…ちょっと待てよ。魔法なら、さっき俺が見せただろ?」
これで結構だって、あんた、さっき言ったじゃないか。
しかし、女性審査官は、それでは納得しなかった。
「はい。あなたは先程魔法を見せてもらいましたが、お連れ様はまだ見せてもらっていません」
「…な…」
俺が使って見せたんだから、ベリクリーデも良しってことにしてくれよ。
あぁもう、このお役所主義。
そ…そんなに必要なものなのか?魔導師証明書、って…。
まさか、悪意を持ってこの国に入国しようと企んでいる、と誤解されているのか。
冗談じゃない。
「あ、あの…すみません、俺達、その魔導師証明書…?っていうのが何なのか、知らなくて…」
ここは、正直に白状する。
ベリクリーデじゃないが、素直が一番だ。
「必要なものなんですか?」
「魔導師証明書を持たずに、この国に一歩たりとも入国することは出来ません」
「…」
…そりゃ、「必要」どころか。
「必要不可欠」だな。
「何処に行けばもらえるんですか?」
「あなたは魔導師ですか?それとも、非魔導師ですか」
えっ、何その質問。
キルディリア魔王国は魔導師国家であり、非魔導師には厳しい国だと聞いていたが。
まさか、旅行客にまでそうとは思わなかった。
「俺達、二人共魔導師です」
何も疚しいことなんてないし、これが事実である。
だから、俺は毅然としてそう答えた。
しかし。
「では、この場でそのことを証明してもらえますか」
し…証明?
「この場で、簡単な魔法で結構ですので、魔法を使ってみせてください」
「…」
「本当に魔導師なら、出来ますよね?」
…こいつ、疑ってるのか?
あまりの慇懃無礼な態度に、さすがの俺もちょっと不機嫌になった。
あぁそうか。お望みなら見せてやるよ。
俺は杖を取り出して、魔法を発動してみせた。
「…dinw」
小さな風魔法だ。
俺の杖の先に、ふわっと風が吹き。
女性審査官の前髪が、はらりと揺れた。
途端に、彼女の顔は再び、柔らかな笑顔に戻った。
「確かに、拝見しました」
「…これで良いのかよ?」
「はい、結構です。ありがとうございます」
あ、そう。それはどうも。
…すると。
「…では、次はお連れ様の番です」
それはそれとして、とばかりに。
女性審査官は、ベリクリーデに厳しい眼差しを向けた。
「ふぇ?」
「魔法を使ってみせてください」
「…魔法…」
突然そう頼まれて、ベリクリーデは戸惑ったような、困ったような表情を見せた。
「ちょ…ちょっと待てよ。魔法なら、さっき俺が見せただろ?」
これで結構だって、あんた、さっき言ったじゃないか。
しかし、女性審査官は、それでは納得しなかった。
「はい。あなたは先程魔法を見せてもらいましたが、お連れ様はまだ見せてもらっていません」
「…な…」
俺が使って見せたんだから、ベリクリーデも良しってことにしてくれよ。
あぁもう、このお役所主義。


