身長が小さいって、反則だって!



「海くん、充電させて!」



 返事を待たないで、私は自分と海くんのお弁当をどかして彼に抱きついた。



「おい雛!お前なにしてんだよ!離れろ!」



 顔を真っ赤にして、怒鳴っている海くん。

 それがまた可愛くて、もっともっと私は癒しを貰う。

 でも、必死に私から離れようと、海くんがポカスカ腕を叩いてくるのはちょっと痛い。



「海くん、痛いよー」

「だから離れろって!」

「無理ですー!充電できるまで離れたくなーい」



 ほっぺを膨らませてしばらく睨んでいると、海くんが先に折れた。

 ため息を吐いて、叩くのをやめてくれた。



「……さっさとしてくれ」

「ありがとう!」



 やっぱり優しい。

 改めて、海くんを抱きしめた。

 やっぱり抱き心地が良いなぁ。

 私より背が低いから?

 でも、こんなことしてる私はもっと変人なのかもしれない?



「私って、変態かな?」

「あぁ、めちゃくちゃ変態だ」

「酷い!変人超えて変態とか、どうかと思う!」

「どうみても変態だろ」