モデルなんてできません

私たちが一緒に暮らし始めて一年が経とうとしていた
私達は些細なことでたまに喧嘩したりするけど、今も順調だ 

‘京介くん服脱ぎっぱなし‘、‘食べたものは片付けて‘、‘ ご飯食べない時は連絡して‘、‘
暮らしていく内にめっきり強くなってしまった私
段々と暮らしていく内にお互いの見えなかった部分が見え始めてきた

前はいちいち言い合いをしていたけれど、最近は‘はいはい‘と少し面倒臭そうに答えながらやってくれるようになった京介くん 
私は口うるさい存在だろうなと自分が嫌になる

あれから私たちの住んでいる場所を覚えてしまった雄介は、‘今日友喜ちょっと見てて‘と言って時々甥っ子を預けにくるようになった
弟家族は瀬戸家の実家を改装し、この春から二世帯住宅を建てて家の母親達と同居し始めた
同居し始めて、お互いにそれぞれ不満があるようだ
理沙子さんも産休明けから仕事に復帰し、夫婦共働きしながら友喜を育てている

甥っ子の友喜は一歳の誕生日を迎え、可愛い盛りだ
この春から保育園に通い始めている
二世帯住宅を建てて家の両親がいるはずなのだが、、?
なぜか時々友喜を見ててとやって来る
家の母親は専業主婦だったこともあり、弟夫婦に不満があるようだ
最近ではお母さんから溜まった不満の愚痴を言いに度々電話がくるようになった
その度に、‘理沙子さんは忙しいんだから。少しの事は目を瞑らないと。今時同居に承諾してくれる人なんかいないよ‘と母親を宥めるのだった
 
何やかんや言っても私は幸せだなと実感する

でもそんな私達に最大の試練が訪れる