モデルなんてできません

私達の生活は幕を開けた 
京介くんの忙しさは変わらないが、毎日京介くんが家に帰ってきてくれる幸せを噛み締めていた

京介くんと暮らし始めて分かったこと
1.朝が弱い

2.清潔だけど多分片付けは嫌い

3.料理(特に切るの)は苦手 

4.些細なことでヤキモチをやく

5.疲れているとソファーで寝る

1は私が起こす、2と3は私がやれば大丈夫?5はしょうがないとして、、4は?どうしたらいいのだろう?
前に中本さんと帰ったときも、‘さっきの奴誰?‘とそれはそれは聞かれた
‘職場に新しく入った社員さんだよ。方向が一緒だから飲み会の帰りにたまたま一緒になっただけだよ‘と言ったら、‘職場ってことは毎日一緒じゃん。もう飲み会行かないで‘とご立腹だった
‘分かった、、‘と言ったけど私はいまいち腑に落ちない、、
あれから中本さんとは会社で普通に接している
飲み会の次の日、‘昨日の人は彼氏さん?‘と何気なく話しかけられたので、‘はい、まぁ‘とちょっと恥ずかしそうに答えた
‘そっか彼氏がいない訳ないよね‘と言って中本さんは去っていった
それからは職場で挨拶程度に接している
京介くんに心配されるような事は何もないのだ

久美ちゃんに言ったら、「夏樹さんそれはのろけですね」と半ば呆れられてしまった
‘いいな〜夏樹さんは。私にも彼氏できないかな?あ〜潤いがほし〜‘と嘆きながら言われたので、‘久美ちゃんなら男の人が放っておかないよ‘と本音で返してみた  
‘まあそんな暇もないですけどね。私の全ては龍之介ですから‘と相変わらず偉い久美ちゃん
‘久美ちゃんにはこれから存分に幸せが訪れるから‘と諭して言ってみた
‘夏樹さん。男は嫉妬深いものなんです。夏樹さんも少しは自分が実はモテるということを自覚しなきゃだめですよ‘
‘そんなモテるって、久美ちゃん。モテたことなんてないよ‘
言われても、全力の否定文しか浮かばない私
私がモテるわけなんてないのになと後ろ向きになって終わるのだった