モデルなんてできません

「今日休みだからたまには外でデートしない?」
京介くんが服を着ながら私に話しかける

早く服着て〜
照れるんですけど
目のやり場に困る
慣れてなくて1人心の中で恥ずかしがる私

「うん、、行きたい」
顔を両手で押さえながら、私は弾んだ声で答えた

‘やった‘
京介くんも嬉しそうだ

‘朝ごはん食べる?‘
と私が聞くと、‘じゃあ軽く‘というので、目玉焼きとトーストを焼いた

‘美味しい‘と京介くんが嬉しそうなので、私は幸せな気持ちになった

私達は久しぶりに街でデートする事になった

......


街は人手で賑わっていた

‘夏樹はどこ行きたい?‘と聞かれたので、‘どこでも?‘と答えた

相変わらず受け身な私
いつも家と職場の往復しかしていないので、急に言われても行きたいところも思いつかない
インドア過ぎる自分が嫌になった

‘じゃあ俺についてきて‘ と京介くんが言うので、‘うん‘と笑って答えた

駅を出て、私達は最初に出かけたTYシネマの前を通る

‘2ヶ月前ここで待ち合わせたな‘
まだそんなに前でもないのに、私は懐かしく感じた

‘どこ行くの?‘と聞いたら、‘あの人のとこ‘と京介くんがくん嬉しそうに答えた

‘あの人?‘
私は少し考えたけど、‘あ〜あの人⁈‘と私は納得した