モデルなんてできません

信号の青のチカチカがまた赤に変わりそうになるので、私達は交差点を渡った

「あなたは若くてまだまだこれからの人ってことですよ。私とは違うんです。第一モデルとか言って、あなた私のこと何も知らないでしょ?私モデルなんてできませんから。」

キラキラ男子佐久屋京介はまだ私の腕を掴んだまま、私の顔をずっと見ている
私達は見つめあったままだ

「じゃあ教えてよ。名前は?年は?」
咄嗟に聞かれて私は何も言えなくなってしまった
心臓がドキドキなりっぱなしで、立っているのがやっとだ

とりあえず呼吸を整えて落ち着くことにした

「とりあえず離してください。うで、、」
ドキドキの心臓と荒い呼吸を鎮めて、私はやっと言葉を発した

‘あっごめん。でもすぐ逃げるから‘
とキラキラ男子佐久屋京介は私を掴んでいた腕を離してくれた