モデルなんてできません

それから2週間して、京介くんはあっけなくアメリカに行ってしまった

あれから京介くんは荷物だけを取りに来て殆ど顔を合わせず、私達は言葉も交わさなかった
 
最後の日に鍵が置いてあって、メッセージが置いてあって、‘夏樹愛してる。待ってて‘と書いてあって、私はまた泣き崩れてしまった

‘待たないよ‘と声に出して言ったけど、自分は待ってしまうだろうなと思った

‘行かないで‘
結局最後までその言葉を言えなかったけど、いなくなってしまってはじめて、一度くらい言ってみれば良かったなと思った

京介くんがくれた限りない思い出を忘れないよ

今日いっぱい泣いたら、明日からはもう泣かないよ

私は頑張ろうと心に誓うのだった