とある屋敷の一室で、踊りの練習が行われていた。
1人の少女が周りとは違うギクシャクした身なりで踊っていた。
「ちょっと、憫菲?なんですかその踊りは。」
先生の怒鳴り声で、憫菲は踊るのをやめた。
周りの子のクスクス笑う声が聞こえる。
憫菲は泣きたかった。今すぐこんなところを出ていって、大好きなことをしたかった。
「もういいです、憫菲。部屋に戻りなさい。」
キツイ顔で先生が憫菲に言う。
憫菲は嬉しかった。「いいんですか?」
先生の顔が険しくなる。「嬉しそうね?」
「い、いえ。」慌てて憫菲は言った。そして、しょげて見せた。

憫菲は踊り教室を出ていくと、部屋に戻った。
やっと解放された。
1人で憫菲は伸びをした。