「えー、夢ないね！つまんない。」
「それってないのと同じじゃん！」
「なそでいちゃんって、ちょっと変わってるね。」
3人の言葉に、私はひどく傷ついた。
私って、つまらないんだ。変わり者なんだ。
この会話をしてから、3人とは遊ばなくなった。
いや、避けられるようになったと言った方が正しいかも。
ある日、保育園に転入児が来た。髪の毛が水色の、すこし目立つ子だった。
名前も目立つもので、リンルンといった。ハーフなのかと思ったけど、ちがうそうだ。
みんな、リンルンちゃんが少しちがうからか、あきらかに避けているようだった。
でも私はそんなこと関係なく、リンルンちゃんと遊んだ。
ある日、前に友だちだった3人が、一緒に遊ぼうよと話しかけてきた。
私はびっくりした。突然何だろうと思いつつ、嬉しくもあった。そして5人で遊んだ。お迎えを待っている時、3人がしゃべっていて、たまたま聞いてしまった。
「リンルンちゃんのお母さんってさ、市長なんだよね。偉い人の子とは仲良くしとけって、ママが言ってた。」
「ね。さっき一緒に遊んだけど、ちょっと変わってたね。見た目もだけどさ。」