ゆ・る・オ・リ

日記は3歳の頃からずっと書いてるの。
書いた手帳も、今だに残ってる。
紹介したいと言っていたのは、5歳の頃のもの。
初めて、心から友だちといえる子ができた日だった。
今は14歳だから…9年前のことだね。書いてあるまんま紹介するね。
「きょうははじめてともだちといえるこができた。すごくうれしかった。わたしのかんがえかたを、すてきといってくれた。きょうは、5ねんかんでいちばんうれしいひかも。」
と。その友だちとは、今も親友であるリンルンのこと。私の普通とは違う考えを、好きと言ってくれて。今でもリンルンの顔と声を覚えている。
どんな考え方を好きだと言ってくれたか、どんな気持ちになったか、昔の自分になりきり、伝えようと思う。
私には、将来の夢がない。一度先生に
「どうして?」
と聞かれたことがある。
私は、
「だって未来なんて見えないでしょ。その時、考えればいいのに、なんで今考えなくちゃなの?」
と答えた。すると先生は驚いて、
「ま、まあそうよ。だけど、夢見てもいいと思うな。」
と慌てて言った。
「夢を見られなかったら?」
ちょっとの沈黙のあと、やっと先生が口を動かした。
「好きなこととか、将来なってみたいのとか、見つけてみたら?そしたらすぐに分かるよ。」