のかもしれない。またしばらく黙ったままお弁当を食べた。ぼーっとしながら食べた。マイのお弁当のフタを閉める音で我にかえった。あたしが中々食べおわらなくて、マイは退屈そうだった。これもまたよく分からないのだが、食欲がなかった。
マイに残りを食べてと言うと、食べてくれた。食べおわった後も、2人で裏庭をぼーっと見つめていた。そうか、あたし、サッカー以外にも興味があったんだ。知らぬ間にニャンに興味があったんだ。ここ最近やたらとニャンとやることが多くなってきたからだろうか?いつしか、まだ初めてで全然上手くなかった時、ある男の子が声をかけてくれたのを覚えている。コツとかを教えてくれて、その子のおかげで上手いと言っても過言ではない。名前はたしか…。そこで頭にイナズマが走った。あの子は、ニャンだった!そう思うと、あたしがニャンに好意を示すのも、分からなくない。急にあたしが立ち上がって、マイは驚いていた。お弁当の残りを食べてくれたお礼を言い、今思い出したことを伝えた。するとマイの顔がぱっと明るくなり、
「運命じゃない?」
と言った。お姉ちゃんを応援したくても、自分を応援したくもある。この恋は、どうなることやら?