そこから先は、あの断罪劇の前の打ち合わせで聞いた話に繋がる。
それはカレラさんの夫がヨエル・フラウと同じ銀髪赤眼だったから、だ。
「メイトリクスにとって、銀髪に赤い瞳のヨエル・フラウは、自分が抱える闇の部分の理解者でした。
それを知る事になったのは、慌てて逃げたせいで寮から持ち出せなかった、メイトリクスの日記からです」
持ち出せなくて、残された日記。
それは証拠物件として保管されて……そのページを破いて、オルくんはわたしに渡した?
メイトリクスの心の内を記した日記だから、叔母は彼の中にある劣等感やその他諸々を嗅いでしまったんだ。
「これは性的嗜好とは別ですので、誤解されないようにお願いしたいのですが、メイトリクスは男性である自分に長年違和感を抱えていて、その事で日々苦痛を感じ、日記にそれを吐き出していました。
それを知って、理解者の振りをしたのがヨエル・フラウで、孤独だったメイトリクスは彼に傾倒したのです」
誰かの言葉や相槌が欲しかったのでは無いんだろう。
ベッキーさんは話し続ける。
「わたしも奴を追い詰めた内の1人です。
自分は『女らしく』や『女のくせに』等と言われると我慢がならないのに、メイトリクスには無意識で『男なんだからしっかりしろ』だの『それでも男か』と言ったような気がします。
言った気がするのに、はっきり覚えていないわたしは……」
それはカレラさんの夫がヨエル・フラウと同じ銀髪赤眼だったから、だ。
「メイトリクスにとって、銀髪に赤い瞳のヨエル・フラウは、自分が抱える闇の部分の理解者でした。
それを知る事になったのは、慌てて逃げたせいで寮から持ち出せなかった、メイトリクスの日記からです」
持ち出せなくて、残された日記。
それは証拠物件として保管されて……そのページを破いて、オルくんはわたしに渡した?
メイトリクスの心の内を記した日記だから、叔母は彼の中にある劣等感やその他諸々を嗅いでしまったんだ。
「これは性的嗜好とは別ですので、誤解されないようにお願いしたいのですが、メイトリクスは男性である自分に長年違和感を抱えていて、その事で日々苦痛を感じ、日記にそれを吐き出していました。
それを知って、理解者の振りをしたのがヨエル・フラウで、孤独だったメイトリクスは彼に傾倒したのです」
誰かの言葉や相槌が欲しかったのでは無いんだろう。
ベッキーさんは話し続ける。
「わたしも奴を追い詰めた内の1人です。
自分は『女らしく』や『女のくせに』等と言われると我慢がならないのに、メイトリクスには無意識で『男なんだからしっかりしろ』だの『それでも男か』と言ったような気がします。
言った気がするのに、はっきり覚えていないわたしは……」



