部屋を出て行く彼女が、ルディア夫人に抱きしめられたわたしとすれ違った時、その心を占めていたのは、困惑と羞恥とわたしに対する不信感。
それらがゴチャ混ぜになった心の内の言葉が悲しくて、胸がつぶれた。
『何も教えてくれなかった』
『フィニアスと友達だと、わたしが嘘をついていたのを黙って聞いていたのは、おかしかったからだ』
『本当はわたしの事を嫌っていた?』
『もう、ダニエルを信じない』……
その悲しい思いが、まるでループするように繰り返し繰り返し、何度も何度もわたしに向かってきた。
多分ステラも混乱していたのだと思う。
否定的な気持ちをわたしに向けてはいたけれど、その暗い感情に攻撃性は無く、自分自身を嗤っていた。
廊下に出て、化粧室へ向かうステラの後ろ姿を見つけた。
慌ててその後を追う。
この件に関して、彼女にどこまで話すのか。
それをまだ自分でも決めていなかったけれど。
ステラ・ボーンズは、今まで3年間過ごした大学で、唯一の友人なのだ。
こんな誤解をさせたまま、失いたくない。
もちろん、全部話せない。
黒魔法によってフィンの姿が見えなくされた事や、今夜の夕食会の目的がメイトリクスを探すためだとかは、絶対に話せない。
それらがゴチャ混ぜになった心の内の言葉が悲しくて、胸がつぶれた。
『何も教えてくれなかった』
『フィニアスと友達だと、わたしが嘘をついていたのを黙って聞いていたのは、おかしかったからだ』
『本当はわたしの事を嫌っていた?』
『もう、ダニエルを信じない』……
その悲しい思いが、まるでループするように繰り返し繰り返し、何度も何度もわたしに向かってきた。
多分ステラも混乱していたのだと思う。
否定的な気持ちをわたしに向けてはいたけれど、その暗い感情に攻撃性は無く、自分自身を嗤っていた。
廊下に出て、化粧室へ向かうステラの後ろ姿を見つけた。
慌ててその後を追う。
この件に関して、彼女にどこまで話すのか。
それをまだ自分でも決めていなかったけれど。
ステラ・ボーンズは、今まで3年間過ごした大学で、唯一の友人なのだ。
こんな誤解をさせたまま、失いたくない。
もちろん、全部話せない。
黒魔法によってフィンの姿が見えなくされた事や、今夜の夕食会の目的がメイトリクスを探すためだとかは、絶対に話せない。



