「この惨状を見れば、怒りに任せて息子がしたのだと分かります。
侍女が貴女を疑って大変失礼な事を申し上げましたが、初めて我が家に来られたマッカーシー様には、事前に何も仕掛けられないのは明白ですし、それに……」
ペンデルトン氏はここで、一旦言葉を切って。
わたしの隣に立つフィンに向かって声をかけた。
「お前、毎日部屋に戻って着替えてたんだろう?
先週の月曜日から該当するお客様が不明の、恐らく同一人物の物と思われる洋服がいつの間にかクリーニングに出されて溜まっていると報告を受けて、ロジャーに確認させた。
すると、刺繍のイニシャルがお前と同じで、見覚えがあるフィンの服だと言うから届けさせたら、やはりお前の服だった。
自分の部屋で着替えたり、ホテルのランドリーを利用するなら普通に帰宅すればいいのに、何か目的があってホテル内を転々としているのかと調べさせたが、お前の姿を誰も見ていない。
私にはいいとしても、着替えに戻っているのなら知っているだろうに、心労で倒れた母親に顔を見せないのは何故か、理解に苦しんだ。
だが、私達がお前を認識出来ていなかっただけで、ずっと側に居たのか?」
「わ、わたくし……今もあの子の声が聞こえないんです。
本当にフィンは、ずっとわたくしに話しかけてくれていたの?」
侍女が貴女を疑って大変失礼な事を申し上げましたが、初めて我が家に来られたマッカーシー様には、事前に何も仕掛けられないのは明白ですし、それに……」
ペンデルトン氏はここで、一旦言葉を切って。
わたしの隣に立つフィンに向かって声をかけた。
「お前、毎日部屋に戻って着替えてたんだろう?
先週の月曜日から該当するお客様が不明の、恐らく同一人物の物と思われる洋服がいつの間にかクリーニングに出されて溜まっていると報告を受けて、ロジャーに確認させた。
すると、刺繍のイニシャルがお前と同じで、見覚えがあるフィンの服だと言うから届けさせたら、やはりお前の服だった。
自分の部屋で着替えたり、ホテルのランドリーを利用するなら普通に帰宅すればいいのに、何か目的があってホテル内を転々としているのかと調べさせたが、お前の姿を誰も見ていない。
私にはいいとしても、着替えに戻っているのなら知っているだろうに、心労で倒れた母親に顔を見せないのは何故か、理解に苦しんだ。
だが、私達がお前を認識出来ていなかっただけで、ずっと側に居たのか?」
「わ、わたくし……今もあの子の声が聞こえないんです。
本当にフィンは、ずっとわたくしに話しかけてくれていたの?」



