「良いネタもありますし、
少しだけ強引に言葉を使っていたなと感じたネタもありました」
「だよね。
俺も強引かなと思うネタもあるとは自覚してたけど、
強引に発表しちゃった」
三佐和先輩のお茶目な笑顔。
その笑顔を見ると癒されるんだよな。
「点数は良いネタの点数と
もう少しというネタの点数を平均して
六十点くらいですかね」
「おぉっ。
いつもより良い点だっ。
やったぁ」
「大喜びするほどの点数ではないかと」
「そんなことないよ。
ものすごく嬉しいよ。
メェちゃんが一生懸命考えて付けてくれた点数だよ。
嬉しいに決まってるよ」
なんだろう。
顔が急に熱くなってきた。
「メェちゃん? どうしたの?
顔、赤くない?」
「そうですか。
たぶん気のせいではないかと」
そう。
気のせい。
顔が熱くなるなんて。
なぜなら。
そうなる状況は何一つないのだから。



