「解放って……」
私が引きつった笑みを浮かばせ言うと、また別の子がなんだか泣きそうな声で叫んだ。
「斗真くんが可哀想!」
「この子ガチで斗真くんのことが好きで、他にも結構そういう子がいるんですよ。そういう子たちに悪いと思いません?」
「そう言われても……私はちゃんとお断りしてるし」
(……むしろ困ってるんだけど、なんて言ったら絶対マズイよね?)
それでなくとも全員からもの凄い形相で睨まれ、私は口を噤んだ。
「ハァ? ならなんで斗真くんがあんたみたいなダっサイ女に執着してんのよ」
(そんなの私が聞きたいんですけど~)
そう言いたいけれど、言えるような雰囲気ではなくて。
「どうせ、言葉では断りながらも気を持たせるようなことしてんでしょ?」



