「ありがとう、送ってくれて」
「いえ、じゃあまた学校で!」
駅に着いて私がお礼を言うと、彼は嬉しそうにぶんぶん手を振って今来た道を戻っていった。
……本当に、良い子なのだ。
図書委員の仕事も真面目にやってくれるし(遅刻はするけれど)、話せば話すほど明るくて素直で優しい良い子だと思う。
恥ずかしい台詞を恥ずかしげもなく言うのは止めて欲しいけど。
改めて、なんであんな子が私を好きだと言うのか、さっぱりわからなかった。
あの告白から、そろそろ3ヶ月が経つ。
きっと何かの冗談か、陽キャの軽いノリだろうと考えていた私は、最近理由のわからない焦りを感じ始めていた。
焦り、というか、不安。嫌な予感……?
(このままは、やっぱ良くないよねぇ)
そうは思っても、リアルの恋愛経験値ゼロの私にはこれ以上どうしたらいいのか全くわからないのだった。
――そして、その嫌な予感はその後すぐに的中することになる。



