またおまめ星は大ヘンなことになっていた。何があったかというと、ある病がはやっているのだ。それは感無病。名のとおり、感情がなくなってしまう病気だ。症状が悪化していけば、死までいたってしまうという、おそろしい病気。でも最近発見されたばかりで、まだ薬などはない。なので、病気を治せず、ほっとかれているので、状況は悪化しているのだ。歴史に名を刻んだ、ユニコーン一家、そしてわかると雪は、もう感無病にかかっていた。
今では代わりに雪の子どもが一番えらい人をつとめている。
しかし、雪より面倒くさがりやで、きちんとおまめ星をまとめていけるか、心配の声が多い。これからどんな風になっていくのか、不安になっている人やおまめが多い。そんな時に、大ヘンな病がはやってしまったのだ。さすがに危ないと思ったのか、雪の子どもも動きだした。(今はもう20超えてるけどね…)
そんな世の中が荒れ狂う中、おそろしい病は他の星でもはやっていた。おまめ星のすぐそばにある、なんで・キラリン星というところ。そこのキラリン市というところに、1つの家があった。そしてそこには、ト族という一族の家族が住んでいた。
お母さんのなんでもさん。
お父さんのなんでかさん。
そして長女のもるほど。
次女のなそでいに、末っ子のなるほど。
その一家では、今不穏な空気が流れていた。なぜなら、おばあちゃんが、感無病に感染してしまったからだ。
どうしたらいいのか、親も、3姉妹にも分からなかった。
キラリン市でこの病が出てきたのは、ごく最近のこと。発生地で治療法が分からないのだから、ココではまだ感無病について全然分かっていなかった。
それに、ちょっと前におじいちゃんが亡くなったばかりなのだ。ト族家族の心は、ずうっとしぼんだまま。イヤなことがつづいて起こって、しぼまないはずない。いくらうれしいことがあっても、いつものようによろこべなかった。でも、そんな中、なそでいに一個一ついいことがあった。それは、お母さんにほしい本を買ってもらったことだ。その本は、おまめ星の歴史について書かれている本。歴史に興味があるなそでいは、ずっとほしかったのだ。自分のところの歴史は、もうコンプリートしてしまったので、新しい星の歴史にした。
今も、読んでいる。でも、残念なお知らせがきて、なそでいの気分がしずんでいたので、本に中々集中できなかった。おばあちゃんのことばかり考えてしまって、せっかくの本の内容がきちんと入ってこない。どうしてもムリで、本を読むのはあきらめた。姉のもるほどや妹のなるほども、今していることに集中できていないようだった。
ー――
その日の夜、なそでいは本を読んだ。
夜になると心がおちついて、集中することができた。
ねる時間になり、なそでいは本をとじた。
なそでいはふとんの中に入って目をつぶって、考えごとをした。
――いつか、おまめ星へ行ってみたいな…そこで宝さがしとかしてみたい…――
色んなことがあったからか、なそでいはすぐにねむりについた。
朝目をさますと、もうもるほどやなるほどは起きていた。そして、2匹で本を読んでいた。なそでいはあわてて起きあがり、本を取り上げた。
「ちょっと!何してんの!これは、わたしの本なのよ!」
そして2匹を怒鳴りつけた。
2匹はびくっとして、「ごめん…」と言った。
「でも,ここに置いてあるのも、よくないよね?」
ぶすっとしてなるほどが言った。
「えっ」
おどろいてなそでいが言った。
「そうよ,何で読んじゃダメなの?」
なそでいをぎろりとにらんで、もるほどが言った。
「まあ、片付けてないにはわたしのせいよ。でも、人の物を勝手にみるのはどうなの?」いくら姉妹でも,許可くらいいるでしょ!」
なそでいの正論に、2匹は何も言えなかった。
そして、お母さんの朝ごはんのよびかけが入り、3匹はリビングに向かった。
朝ごはん中、なそでいは意を決して言った。
「わたし、おまめ星に行く!」
とつぜんの告白に、両親も姉も妹もおどろいていた。
「アナタ、本気?ちがう星だし、今ちょうどあの病がはやっているのよ!キケンでしかないわ。」
まずお母さんのなんでもさんが、さけびました。
「そうだぞ。それにまだ、お前は子どもだろう。まさか、1匹で行くなんて、思ってないよな?」
次にお父さんのなんでかさんが、びしっと言った。
なそでいは肩をすくめて、小さくうなずいた。
まさかにそう思っていたからだ。
「ねえ、ちょっとまって!私も行きたいわ!」
とつぜん話にもるほどが加わってきた。
「なら、あたしも…!」
なるほども参加した。
お母さんは、「もるほどが行ってくれるなら、いいでしょう。ね、父さん?」と言ってお父さんの方を見た。
「ううん,だが心配だ…。」
「父さんったら、心配症なんですから。」
お母さんがため息をついて言った。
「もるほどは、もうすぐ大人になるんですよ。きっと、2匹を守ってくれるはず。それに、子どもたちが、やりたいようにさせましょうよ。」
仕方ない、と言ってお父さんはうなずいた。
3姉妹はぱあっと顔をかがやかせた。
「本当に!ありがとう!母さん、父さん!」
なそでいがぴょんぴょんしながらさけんだ。
そして、家族で話し合って、明日の朝出発することにした。
今日中に、荷もつの準備をすることにした。
――
すぐに次の日の朝はやってきた。
重い荷もつを持って、玄関に立った。
「ぶじ帰ってくるのよ。」とお母さんは言った。すこし、目がうるんでいるようだった。
お父さんの泣きっぷりがすごくて、思わずなそでいは笑ってしまった。それに気がつくと、お父さんも笑顔になった。
「じゃあ、行ってきます!」
もるほどがお別れのあいさつを言うと、なそでいとなるほどは一生懸命手をふった。そして、もるほどを先頭にして、3姉妹は出発した。
今では代わりに雪の子どもが一番えらい人をつとめている。
しかし、雪より面倒くさがりやで、きちんとおまめ星をまとめていけるか、心配の声が多い。これからどんな風になっていくのか、不安になっている人やおまめが多い。そんな時に、大ヘンな病がはやってしまったのだ。さすがに危ないと思ったのか、雪の子どもも動きだした。(今はもう20超えてるけどね…)
そんな世の中が荒れ狂う中、おそろしい病は他の星でもはやっていた。おまめ星のすぐそばにある、なんで・キラリン星というところ。そこのキラリン市というところに、1つの家があった。そしてそこには、ト族という一族の家族が住んでいた。
お母さんのなんでもさん。
お父さんのなんでかさん。
そして長女のもるほど。
次女のなそでいに、末っ子のなるほど。
その一家では、今不穏な空気が流れていた。なぜなら、おばあちゃんが、感無病に感染してしまったからだ。
どうしたらいいのか、親も、3姉妹にも分からなかった。
キラリン市でこの病が出てきたのは、ごく最近のこと。発生地で治療法が分からないのだから、ココではまだ感無病について全然分かっていなかった。
それに、ちょっと前におじいちゃんが亡くなったばかりなのだ。ト族家族の心は、ずうっとしぼんだまま。イヤなことがつづいて起こって、しぼまないはずない。いくらうれしいことがあっても、いつものようによろこべなかった。でも、そんな中、なそでいに一個一ついいことがあった。それは、お母さんにほしい本を買ってもらったことだ。その本は、おまめ星の歴史について書かれている本。歴史に興味があるなそでいは、ずっとほしかったのだ。自分のところの歴史は、もうコンプリートしてしまったので、新しい星の歴史にした。
今も、読んでいる。でも、残念なお知らせがきて、なそでいの気分がしずんでいたので、本に中々集中できなかった。おばあちゃんのことばかり考えてしまって、せっかくの本の内容がきちんと入ってこない。どうしてもムリで、本を読むのはあきらめた。姉のもるほどや妹のなるほども、今していることに集中できていないようだった。
ー――
その日の夜、なそでいは本を読んだ。
夜になると心がおちついて、集中することができた。
ねる時間になり、なそでいは本をとじた。
なそでいはふとんの中に入って目をつぶって、考えごとをした。
――いつか、おまめ星へ行ってみたいな…そこで宝さがしとかしてみたい…――
色んなことがあったからか、なそでいはすぐにねむりについた。
朝目をさますと、もうもるほどやなるほどは起きていた。そして、2匹で本を読んでいた。なそでいはあわてて起きあがり、本を取り上げた。
「ちょっと!何してんの!これは、わたしの本なのよ!」
そして2匹を怒鳴りつけた。
2匹はびくっとして、「ごめん…」と言った。
「でも,ここに置いてあるのも、よくないよね?」
ぶすっとしてなるほどが言った。
「えっ」
おどろいてなそでいが言った。
「そうよ,何で読んじゃダメなの?」
なそでいをぎろりとにらんで、もるほどが言った。
「まあ、片付けてないにはわたしのせいよ。でも、人の物を勝手にみるのはどうなの?」いくら姉妹でも,許可くらいいるでしょ!」
なそでいの正論に、2匹は何も言えなかった。
そして、お母さんの朝ごはんのよびかけが入り、3匹はリビングに向かった。
朝ごはん中、なそでいは意を決して言った。
「わたし、おまめ星に行く!」
とつぜんの告白に、両親も姉も妹もおどろいていた。
「アナタ、本気?ちがう星だし、今ちょうどあの病がはやっているのよ!キケンでしかないわ。」
まずお母さんのなんでもさんが、さけびました。
「そうだぞ。それにまだ、お前は子どもだろう。まさか、1匹で行くなんて、思ってないよな?」
次にお父さんのなんでかさんが、びしっと言った。
なそでいは肩をすくめて、小さくうなずいた。
まさかにそう思っていたからだ。
「ねえ、ちょっとまって!私も行きたいわ!」
とつぜん話にもるほどが加わってきた。
「なら、あたしも…!」
なるほども参加した。
お母さんは、「もるほどが行ってくれるなら、いいでしょう。ね、父さん?」と言ってお父さんの方を見た。
「ううん,だが心配だ…。」
「父さんったら、心配症なんですから。」
お母さんがため息をついて言った。
「もるほどは、もうすぐ大人になるんですよ。きっと、2匹を守ってくれるはず。それに、子どもたちが、やりたいようにさせましょうよ。」
仕方ない、と言ってお父さんはうなずいた。
3姉妹はぱあっと顔をかがやかせた。
「本当に!ありがとう!母さん、父さん!」
なそでいがぴょんぴょんしながらさけんだ。
そして、家族で話し合って、明日の朝出発することにした。
今日中に、荷もつの準備をすることにした。
――
すぐに次の日の朝はやってきた。
重い荷もつを持って、玄関に立った。
「ぶじ帰ってくるのよ。」とお母さんは言った。すこし、目がうるんでいるようだった。
お父さんの泣きっぷりがすごくて、思わずなそでいは笑ってしまった。それに気がつくと、お父さんも笑顔になった。
「じゃあ、行ってきます!」
もるほどがお別れのあいさつを言うと、なそでいとなるほどは一生懸命手をふった。そして、もるほどを先頭にして、3姉妹は出発した。



