女神たちがいなくなると、フェアは辺りを見わたしました。
みんな、どうしてココにいるのか分からない風です。
フェアは、きっとあの時の記憶がないのだと察知しました。
何事もなく忘れられるのはいやなので、こと細かに説明しました。ユニコーン族は人間の言葉もしゃべれるので、人間にも伝えました。伝えおわると、おまめや人々は感嘆の声を上げました。とくに雪のコーフンっぷりはすごかったです。
「ねえ、よければ、何でもお願いごと、聞くわ!」
フェアに、雪は言いました。
フェアはぱあっと顔を輝かせました。
「本当!なら、おまめ島へ運んでほしいの!」
ドキドキしながらフェアは雪に頼みました。
「ええ、いいわ。」
にっこりして雪は頷きました。
ベストパートナーの、わかるに運んでもらうことになりました。
わかるは、フェアの姿を見て、感動しました。
それは、かつて仲間だった、ユニやコーンの親族だからでした。
数日たって、ようやくおまめ島に着きました。
わかるにお礼を何度も言うと、フェアはおまめ島を満喫しました。
せっかく来たので、わかるも楽しみました。
でも、フェアは、すぐに故郷へ帰りたくなりました。
母さんや父さん、おばあちゃんにお話したい…!
うずうずして、仕方ありません。わかるにこのことを伝えると、わかるはおずおずして聞きました。
「あのう、アナタって、どこが故郷で?」
「えっ」
びっくりしてフェアは叫びました。
「もしかして、帰りも運んで下さるの?!」
「まあ。」
わかるが短く答えました。
「ありがたい!しんぴの森というところにいるわ。」
「へえ、あの、家族の名前とかって…。」
「え、何で?」
フェアは怪しげにわかるを見つめました。
「怪しくはないの!ただ、昔一緒に冒険した仲間が、ユニコーン族にいるんだ。ユニとコーンという姉弟で、もしかしたら君は2匹の子どもじゃないかと思ってね。」
「ええっ」
またフェアはびっくりして叫びました。
たしかに、昔の冒険したという話は聞いていたので、仲間がいると知っていました。でも、まさかこの子だったとは!
「そのとおり!あたしは母さんのユニと父さんのコーンの間の娘よ。そして、おばあちゃんのユニコーン!」
「本当に?!」
感動して思わずわかるは泣いてしまいました。
もう2度と会えないと思っていたのです。でも、この子を故郷に送ってあげれば、またユニコーン家族に会えるかもしれないのです!
これほどのキセキはもうないと思いました。
わかるは突然立ちあがると、はるか遠くを見て、
「よし、もう、今日帰してあげましょう。」
と言いました。
フェアは大喜びでした。
わかるの背中に乗せてもらうと、わかると一緒に空へ飛びたちました。
早く帰りたいと想ったからか、わかるの飛ぶスピードはぐんと上がりました。
そして、あっという間にしんぴの森へ到着しました。
しばらく歩いて、フェアのわが家が見えてきました。
誰かと、ドアを開けたお母さんのユニが、2匹を見たとたん、泣きさけびました。
まあムリもないです。もう会えないのかと思っていた大好きな、2匹がいたのですから。
何事かと、お父さんのコーンやおばあちゃんのユニコーンも出てきました。そして、2匹を見ると、固まってしまいました。そして、震えながら、
「うそ、本当にフェアとわかるなのか…!」
とコーンが叫びました。そして、わかるは1日泊めさせてもらうことになりました。夜ごはんの時に、パーティーをしました。突然だったので、準備は整っていませんでした。フェアの大好きな、にじパンを作ってもらいました。わかるの口にも合ったようで、喜んで食べていました。
食事中は、会話が止まりませんでした。まずフェアの冒険の話、つぎにわかるの話、そして家族が話しました。
そして、フェアは家族、わかるを加えて、同じ部屋で寝ました。電気を消して横になっても、まだおしゃべりは止まりませんでした。そりゃあ、長旅でしたから。一方で、夜は家族の話の方がたくさんしました。ココロミエールのせいで、怖くって家を飛びだして、草むらで寝たこと、でも起きるとどこからか帰ってきたおまめたちが、ココロミエールが封印されたと聞いて、家へまた戻ってきたこと…など。
フェアがいない時に起こった家族の日常のできごとなど教えてくれました。
フェアは、とっても疲れていたので、ぐっすりと寝ました。
朝目を覚ますと、もうわかるは自分のところへ帰ったようでした。
フェアは、何かに昨日までに起こったことを、書きしるしたいと思いました。お母さんんのユニに相談してみると、新しいノートを買ってきてくれました。そして、ペンを取ると、ノートを広げて書きはじめました。タイトルは、「フェアとココロミエールの大冒険」です。大はいらないかな、大袈裟かな…とも思いましたが、やっぱりそのままにしておきました。
みんな、どうしてココにいるのか分からない風です。
フェアは、きっとあの時の記憶がないのだと察知しました。
何事もなく忘れられるのはいやなので、こと細かに説明しました。ユニコーン族は人間の言葉もしゃべれるので、人間にも伝えました。伝えおわると、おまめや人々は感嘆の声を上げました。とくに雪のコーフンっぷりはすごかったです。
「ねえ、よければ、何でもお願いごと、聞くわ!」
フェアに、雪は言いました。
フェアはぱあっと顔を輝かせました。
「本当!なら、おまめ島へ運んでほしいの!」
ドキドキしながらフェアは雪に頼みました。
「ええ、いいわ。」
にっこりして雪は頷きました。
ベストパートナーの、わかるに運んでもらうことになりました。
わかるは、フェアの姿を見て、感動しました。
それは、かつて仲間だった、ユニやコーンの親族だからでした。
数日たって、ようやくおまめ島に着きました。
わかるにお礼を何度も言うと、フェアはおまめ島を満喫しました。
せっかく来たので、わかるも楽しみました。
でも、フェアは、すぐに故郷へ帰りたくなりました。
母さんや父さん、おばあちゃんにお話したい…!
うずうずして、仕方ありません。わかるにこのことを伝えると、わかるはおずおずして聞きました。
「あのう、アナタって、どこが故郷で?」
「えっ」
びっくりしてフェアは叫びました。
「もしかして、帰りも運んで下さるの?!」
「まあ。」
わかるが短く答えました。
「ありがたい!しんぴの森というところにいるわ。」
「へえ、あの、家族の名前とかって…。」
「え、何で?」
フェアは怪しげにわかるを見つめました。
「怪しくはないの!ただ、昔一緒に冒険した仲間が、ユニコーン族にいるんだ。ユニとコーンという姉弟で、もしかしたら君は2匹の子どもじゃないかと思ってね。」
「ええっ」
またフェアはびっくりして叫びました。
たしかに、昔の冒険したという話は聞いていたので、仲間がいると知っていました。でも、まさかこの子だったとは!
「そのとおり!あたしは母さんのユニと父さんのコーンの間の娘よ。そして、おばあちゃんのユニコーン!」
「本当に?!」
感動して思わずわかるは泣いてしまいました。
もう2度と会えないと思っていたのです。でも、この子を故郷に送ってあげれば、またユニコーン家族に会えるかもしれないのです!
これほどのキセキはもうないと思いました。
わかるは突然立ちあがると、はるか遠くを見て、
「よし、もう、今日帰してあげましょう。」
と言いました。
フェアは大喜びでした。
わかるの背中に乗せてもらうと、わかると一緒に空へ飛びたちました。
早く帰りたいと想ったからか、わかるの飛ぶスピードはぐんと上がりました。
そして、あっという間にしんぴの森へ到着しました。
しばらく歩いて、フェアのわが家が見えてきました。
誰かと、ドアを開けたお母さんのユニが、2匹を見たとたん、泣きさけびました。
まあムリもないです。もう会えないのかと思っていた大好きな、2匹がいたのですから。
何事かと、お父さんのコーンやおばあちゃんのユニコーンも出てきました。そして、2匹を見ると、固まってしまいました。そして、震えながら、
「うそ、本当にフェアとわかるなのか…!」
とコーンが叫びました。そして、わかるは1日泊めさせてもらうことになりました。夜ごはんの時に、パーティーをしました。突然だったので、準備は整っていませんでした。フェアの大好きな、にじパンを作ってもらいました。わかるの口にも合ったようで、喜んで食べていました。
食事中は、会話が止まりませんでした。まずフェアの冒険の話、つぎにわかるの話、そして家族が話しました。
そして、フェアは家族、わかるを加えて、同じ部屋で寝ました。電気を消して横になっても、まだおしゃべりは止まりませんでした。そりゃあ、長旅でしたから。一方で、夜は家族の話の方がたくさんしました。ココロミエールのせいで、怖くって家を飛びだして、草むらで寝たこと、でも起きるとどこからか帰ってきたおまめたちが、ココロミエールが封印されたと聞いて、家へまた戻ってきたこと…など。
フェアがいない時に起こった家族の日常のできごとなど教えてくれました。
フェアは、とっても疲れていたので、ぐっすりと寝ました。
朝目を覚ますと、もうわかるは自分のところへ帰ったようでした。
フェアは、何かに昨日までに起こったことを、書きしるしたいと思いました。お母さんんのユニに相談してみると、新しいノートを買ってきてくれました。そして、ペンを取ると、ノートを広げて書きはじめました。タイトルは、「フェアとココロミエールの大冒険」です。大はいらないかな、大袈裟かな…とも思いましたが、やっぱりそのままにしておきました。



