気がつくと、フェアはまたまた知らないところにいました。
そして思わず
「あつっ!」
と声を上げてしまいました。
それもそのはず、なんと地面がマグマなのです!
フェアは慌ててワザで飛びあがりました。
そして、下を見おろしました。
何もかもが真っ赤で、フェアの目がチカチカしました。
そして、しばらくまっすぐ飛びつづけました。
すると、目の前に、水の都のような、ほのおでできた都がありました。水の都は見とれましたが、ほのおの都は目に悪いので、フェアは目を逸らして通っていきました。
逸らしつつも、たまにちらっと眺めてみました。
すると、ほのおタイプのおまめがうろちょろしていました。
そして、何もあたえなくても入れたので、ココは親切だなあとフェアは思いました。
あっという間に、ぼうぼう燃えさかる城が見えてきました。
フェアは、城がマグマでできているので、飛んでいくことにしました。
てっぺんに、ウミノカミと似た、おまめが座っていました。
おまめは空からきたフェアを見て、びっくりしましたが、すぐにっこりして言いました。
「おや、珍しい客ね。ほのおの都にようこそ。アタシに用かしら?」
また、おまめの声を聞いて、フェアはぞっとしました。だって、ほのおのパチパチという音が、声になっているのです。
でも、こちらはフレンドリーでよかったと思いました。
「用っていうか…水の都から出て、まっすぐ来てみただけですけれど…。」
「まあ、アンタ、あそこへ入ったっていうのかい?まさか、アイツに追い出されたとか?」
激しく燃えさかるほのおの音が、声となって響きました。
「いえ、ちがうんです。ウミノカミのことですよね?すっかり心変わりしてもらって、あたし帰してもらったんです。」
「まあ、まあ、アイツを心変わりさせちまったのかい、アンタ!」
「あら、ダメだったかしら…?」
「ちがう。すっげえな。嬉しいことだ!アンタって何モンだ!?」
「うふ、うふふ。」
嬉しくなって、フェアは思わず笑いました。
「そういや、アタシの名前は、ホノウノカミっていうんだ。アンタは?」
ホノウノカミが聞きました。
「あたし、フェアっていうわ。よろしく、ホノウノカミ。」
にっこりしてフェアが言いました。
「ところで、アンタは知ってるか?今、問題のおまめのこと…。」
「え、なあに、ソレ。」
「知らないのか!今、おまめを支配している悪いやつのこと。そいつは、ココロミエールっていうんだよ。」
初めて聞く話に、フェアは好奇心を掻きたてられました。
「ねえ、もっと教えて!」
「ほほう、いいだろう。そいつは、大昔にもおまめたちを支配していたんだ。なにせ、ココロミエールは人やおまめの心を操れるモンでな。他の点では弱いんだが…。」
「ええっすごい!でも、悪い子って…ってことは、よくないってことよね?」
「そうだ。今大ピンチともいえる。アタシたちは、およそ12の女神でなる、テンキノガミというやつなんだ。アンタがさっき会ったのも、そのうちの1匹さ。そして、アタシらは大昔から生きてきたんだ。そう、ココロミエールが前支配していた頃くらいからね。」
「ええっ!」
突然のことに、フェアはわくわくが止まりませんでした。
「でも一度、ココロミエールは封印されたんだ。それが、ずうっと平気だったんだがな。ところで、どうしてココロミエールは封印されたと思う?」
突然のクイズに、フェアびっくりしました。でもすぐに一生懸命考えました。
「えっと…ココロミエールを、誰かがやっつけたからじゃないかしら?」
自信なさげにフェアが言いました。
「そう、大正解!」
ホノウノカミが喜んで言いました。
当てられたので、フェアはほっとしました。
「それが誰かっていうと…アタシらなんだ。」
「えーーっすご!」
「そうだろう?アタシらは、ココロミエールに心を操れないんだ。
だから、すぐにやっつけられたんだよ。」
「アナタたちってすごいのね…!」
「すごいと思ってなかったのか…?女神なんだからすごいだろ。」
フェアはすこし考えてから、ホノウノカミに質問しました。
「ねえ、アナタたちは12いるって言ったわよね。詳しく教えて!」
「ああ、いいぞ。」
頷くと、ホノウノカミは話しはじめました。
「まず、アタシはほのうの女神、ホノウノカミだ。そして水の女神のウミノカミ、雲の女神のクモノカミ、カミナリの女神のカミナリノカミ、にじの女神のニジノカミ、海の女神のナミノカミ…。」
「とってもたくさんいるのね!」
感心してフェアは言いました。
「ねえ、どうして今は、ココロミエールを倒しにいかないの?」
「前までは、ウミノカミがあんなんだったから、中々できなくてな。
でも改心した今じゃ、きっとやってくれる。ちょっと頼んでくるから、待ってろ。」
そう言うと、トビラを出して、そこへ入っていきました。
飛ぶのが疲れたフェアは、マグマに落ちそうになって、慌てて飛びあがりました。でもすぐに落ちそうになります。
「はあ…こんなことなら、タイプ変えのワザ、持つべきだったわ…。」
深いため息をつきながら、フェアはつぶやきました。
しばらくして、ホノウノカミが戻ってきました。
「ふう…ウミノカミに了承してもらって、全員集まって会議してたんだ。それで、もう今日にしようって…なってな…。」
ハアハアしながら早口でホノウノカミが言いました。
フェアの飛ぶ力はもう限界へきていて、空中から下へ落ちかけました。そのフェアを、ホノウノカミは大きな背中でキャッチしました。
ほんのり暖かくて、フェアはぴったりとくっつきました。
「ようし、よく掴まってろよ!じゃ、行っくぜー!」
ホノウノカミは全速力で走っていきました。
フェアは、落ちないようにしがみつきました。
そして、夢の中へと、入っていきました…。
そして思わず
「あつっ!」
と声を上げてしまいました。
それもそのはず、なんと地面がマグマなのです!
フェアは慌ててワザで飛びあがりました。
そして、下を見おろしました。
何もかもが真っ赤で、フェアの目がチカチカしました。
そして、しばらくまっすぐ飛びつづけました。
すると、目の前に、水の都のような、ほのおでできた都がありました。水の都は見とれましたが、ほのおの都は目に悪いので、フェアは目を逸らして通っていきました。
逸らしつつも、たまにちらっと眺めてみました。
すると、ほのおタイプのおまめがうろちょろしていました。
そして、何もあたえなくても入れたので、ココは親切だなあとフェアは思いました。
あっという間に、ぼうぼう燃えさかる城が見えてきました。
フェアは、城がマグマでできているので、飛んでいくことにしました。
てっぺんに、ウミノカミと似た、おまめが座っていました。
おまめは空からきたフェアを見て、びっくりしましたが、すぐにっこりして言いました。
「おや、珍しい客ね。ほのおの都にようこそ。アタシに用かしら?」
また、おまめの声を聞いて、フェアはぞっとしました。だって、ほのおのパチパチという音が、声になっているのです。
でも、こちらはフレンドリーでよかったと思いました。
「用っていうか…水の都から出て、まっすぐ来てみただけですけれど…。」
「まあ、アンタ、あそこへ入ったっていうのかい?まさか、アイツに追い出されたとか?」
激しく燃えさかるほのおの音が、声となって響きました。
「いえ、ちがうんです。ウミノカミのことですよね?すっかり心変わりしてもらって、あたし帰してもらったんです。」
「まあ、まあ、アイツを心変わりさせちまったのかい、アンタ!」
「あら、ダメだったかしら…?」
「ちがう。すっげえな。嬉しいことだ!アンタって何モンだ!?」
「うふ、うふふ。」
嬉しくなって、フェアは思わず笑いました。
「そういや、アタシの名前は、ホノウノカミっていうんだ。アンタは?」
ホノウノカミが聞きました。
「あたし、フェアっていうわ。よろしく、ホノウノカミ。」
にっこりしてフェアが言いました。
「ところで、アンタは知ってるか?今、問題のおまめのこと…。」
「え、なあに、ソレ。」
「知らないのか!今、おまめを支配している悪いやつのこと。そいつは、ココロミエールっていうんだよ。」
初めて聞く話に、フェアは好奇心を掻きたてられました。
「ねえ、もっと教えて!」
「ほほう、いいだろう。そいつは、大昔にもおまめたちを支配していたんだ。なにせ、ココロミエールは人やおまめの心を操れるモンでな。他の点では弱いんだが…。」
「ええっすごい!でも、悪い子って…ってことは、よくないってことよね?」
「そうだ。今大ピンチともいえる。アタシたちは、およそ12の女神でなる、テンキノガミというやつなんだ。アンタがさっき会ったのも、そのうちの1匹さ。そして、アタシらは大昔から生きてきたんだ。そう、ココロミエールが前支配していた頃くらいからね。」
「ええっ!」
突然のことに、フェアはわくわくが止まりませんでした。
「でも一度、ココロミエールは封印されたんだ。それが、ずうっと平気だったんだがな。ところで、どうしてココロミエールは封印されたと思う?」
突然のクイズに、フェアびっくりしました。でもすぐに一生懸命考えました。
「えっと…ココロミエールを、誰かがやっつけたからじゃないかしら?」
自信なさげにフェアが言いました。
「そう、大正解!」
ホノウノカミが喜んで言いました。
当てられたので、フェアはほっとしました。
「それが誰かっていうと…アタシらなんだ。」
「えーーっすご!」
「そうだろう?アタシらは、ココロミエールに心を操れないんだ。
だから、すぐにやっつけられたんだよ。」
「アナタたちってすごいのね…!」
「すごいと思ってなかったのか…?女神なんだからすごいだろ。」
フェアはすこし考えてから、ホノウノカミに質問しました。
「ねえ、アナタたちは12いるって言ったわよね。詳しく教えて!」
「ああ、いいぞ。」
頷くと、ホノウノカミは話しはじめました。
「まず、アタシはほのうの女神、ホノウノカミだ。そして水の女神のウミノカミ、雲の女神のクモノカミ、カミナリの女神のカミナリノカミ、にじの女神のニジノカミ、海の女神のナミノカミ…。」
「とってもたくさんいるのね!」
感心してフェアは言いました。
「ねえ、どうして今は、ココロミエールを倒しにいかないの?」
「前までは、ウミノカミがあんなんだったから、中々できなくてな。
でも改心した今じゃ、きっとやってくれる。ちょっと頼んでくるから、待ってろ。」
そう言うと、トビラを出して、そこへ入っていきました。
飛ぶのが疲れたフェアは、マグマに落ちそうになって、慌てて飛びあがりました。でもすぐに落ちそうになります。
「はあ…こんなことなら、タイプ変えのワザ、持つべきだったわ…。」
深いため息をつきながら、フェアはつぶやきました。
しばらくして、ホノウノカミが戻ってきました。
「ふう…ウミノカミに了承してもらって、全員集まって会議してたんだ。それで、もう今日にしようって…なってな…。」
ハアハアしながら早口でホノウノカミが言いました。
フェアの飛ぶ力はもう限界へきていて、空中から下へ落ちかけました。そのフェアを、ホノウノカミは大きな背中でキャッチしました。
ほんのり暖かくて、フェアはぴったりとくっつきました。
「ようし、よく掴まってろよ!じゃ、行っくぜー!」
ホノウノカミは全速力で走っていきました。
フェアは、落ちないようにしがみつきました。
そして、夢の中へと、入っていきました…。



