幼なじみは、私だけに甘い番犬


「そう言えば、琴ちゃんの誕プレ、もう買った?」
「あ、いや、まだ」
「私も。今年は何にしようか、物凄く悩んでて」
「琴乃ちゃんからは、何貰ったの?」
「……えっとね、セットの下着」
「は?」
「あ、えっと、変な意味でのじゃなくて……その、たまたまモールに一緒に行って、可愛いセットのがセールになってたから、それをプレゼントして貰ったんだけど」
「……それ、俺、聞いていいやつ?」
「え?……あっ、ごめん、忘れてっ」
「俺的には全然アリだからいいんだけど」
「……へ?龍くんも、やっぱりそういうの興味があるの?」
「はぁ?いや、あるでしょ、普通に。健全な男子高生だし、俺」
「…………そうなんだ」
「何、その顔」
「いや、だって。……龍くん、爽やか好青年だから、玄希みたいなエロエロ大魔神とは住む世界が違うと思ってたから」
「……あいつ、普段エロいの?」
「ん?……うーん、まぁ、年頃相応に?」
「へぇ~」

 理科室に到着し、龍くんがドアを開けてくれた。
 彼の腕をくぐる形で理科室に入ると、クラスの女子数名が私にちょっと睨むような視線を向けて来た。

 何か、あったのかな?