(玄希視点)
登校するために龍斗と2号車に乗っている。
昨日の事もあって、何だか気まずい。
『龍くんと、ちゃんと仲直りしてね』と椰子に言われているため、玄希はドアにもたれ目を瞑っている龍斗に声をかける。
「昨日は悪かったな」
「それ、謝ってるつもり?」
ゆっくりと開かれた瞳はまっすぐ玄希を射貫き、内心を探っているようにも見える。
「余裕がなさすぎた」
「……」
「3年も離れてたんだから、龍斗と仲良くなってるのは理解出来んだけど、思ってた以上に親しくなってて、正直焦ったというか、マジでビビって……」
「今更でしょ」
「え?」
「散々虐めたりして素直になれず、言いたいこと言って言い逃げして、挙げ句の果てには音信不通で3年も放置して。何の音沙汰もなく帰って来たと思ったら、無理やり彼女に仕立て上げて。やる事がガキすぎんだろ」
「っ……」
「玄希には悪いけど、俺、椰子ちゃん本気で好きだよ」
「……」
「玄希みたいに泣かせたりしないし、笑顔にさせる自信あるから」
まっすぐと向けられた視線から、冗談で言ったのでは無いことが伝わって来る。
「次、悲しませるようなことしたら、本気で奪いに行くから」
登校するために龍斗と2号車に乗っている。
昨日の事もあって、何だか気まずい。
『龍くんと、ちゃんと仲直りしてね』と椰子に言われているため、玄希はドアにもたれ目を瞑っている龍斗に声をかける。
「昨日は悪かったな」
「それ、謝ってるつもり?」
ゆっくりと開かれた瞳はまっすぐ玄希を射貫き、内心を探っているようにも見える。
「余裕がなさすぎた」
「……」
「3年も離れてたんだから、龍斗と仲良くなってるのは理解出来んだけど、思ってた以上に親しくなってて、正直焦ったというか、マジでビビって……」
「今更でしょ」
「え?」
「散々虐めたりして素直になれず、言いたいこと言って言い逃げして、挙げ句の果てには音信不通で3年も放置して。何の音沙汰もなく帰って来たと思ったら、無理やり彼女に仕立て上げて。やる事がガキすぎんだろ」
「っ……」
「玄希には悪いけど、俺、椰子ちゃん本気で好きだよ」
「……」
「玄希みたいに泣かせたりしないし、笑顔にさせる自信あるから」
まっすぐと向けられた視線から、冗談で言ったのでは無いことが伝わって来る。
「次、悲しませるようなことしたら、本気で奪いに行くから」



