(龍斗と交わした男の約束、回想シーン)
椰子の元を離れる3年前のあの日の、少し前。
部活から帰宅した頃合いを見計らって、俺は親友の龍斗の自宅を訪ねた。
「えっ、待って待って!今何て言った?」
「肝臓の病気が悪化して、手術しないとならないんだけど、手術が成功するとは限らないし、術後も結構大変で」
俺はこれまで必死に隠して来た事を全て話した。
「椰子ちゃん知ってんの?」
「教えてない」
「何で?お前ら、毎日一緒にご飯したりする仲じゃん」
「だからだよ」
「は?」
「あいつ、泣き虫だしさ。俺が難病患ってて、死ぬかもしれないって知ったら、毎日世話焼くに決まってんじゃん」
「でも、隠し切れないだろ」
「椰子の両親が何とかフォローするとは言ってくれてて、せめて手術が終わって安定するまでは隠しておきたい」
「マジかよ……、やべっ、涙出てきた」
「こんな事頼めるの、お前しかいなくて」
「……」
「俺がいない間、俺の代わりであいつを守ってやって欲しいんだ。友達は雪村しかいないしさ、あいつ可愛いから変な男が寄ってくるし」
「マジで言ってんの?」
「……あぁ」
「俺が椰子ちゃんを好きになるとか考えねーのかよ」
「龍斗がそんなやつだとは思ってないけど、椰子が龍斗を好きになるんなら仕方ない。お前、超いいやつだし」
「あーハイハイ、分かりました。俺がレーザービーム放っときゃいいんだろ」
「頼むよ」
(回想シーン終)
椰子の元を離れる3年前のあの日の、少し前。
部活から帰宅した頃合いを見計らって、俺は親友の龍斗の自宅を訪ねた。
「えっ、待って待って!今何て言った?」
「肝臓の病気が悪化して、手術しないとならないんだけど、手術が成功するとは限らないし、術後も結構大変で」
俺はこれまで必死に隠して来た事を全て話した。
「椰子ちゃん知ってんの?」
「教えてない」
「何で?お前ら、毎日一緒にご飯したりする仲じゃん」
「だからだよ」
「は?」
「あいつ、泣き虫だしさ。俺が難病患ってて、死ぬかもしれないって知ったら、毎日世話焼くに決まってんじゃん」
「でも、隠し切れないだろ」
「椰子の両親が何とかフォローするとは言ってくれてて、せめて手術が終わって安定するまでは隠しておきたい」
「マジかよ……、やべっ、涙出てきた」
「こんな事頼めるの、お前しかいなくて」
「……」
「俺がいない間、俺の代わりであいつを守ってやって欲しいんだ。友達は雪村しかいないしさ、あいつ可愛いから変な男が寄ってくるし」
「マジで言ってんの?」
「……あぁ」
「俺が椰子ちゃんを好きになるとか考えねーのかよ」
「龍斗がそんなやつだとは思ってないけど、椰子が龍斗を好きになるんなら仕方ない。お前、超いいやつだし」
「あーハイハイ、分かりました。俺がレーザービーム放っときゃいいんだろ」
「頼むよ」
(回想シーン終)



