幼なじみは、私だけに甘い番犬

(椰子視点)

 やっと玄希と彼カノらしくなって来たかな?と思っていたのに。
 何でなの?
 離ればなれになっていた3年間が、どうしても心に影を落とす。

 琴ちゃんが言うように『失いたくない』という気持ちが『恋』だとするなら、私はもうとっくに玄希に恋をしている。
 だって、私以外の女の子といちゃいちゃしている玄希だなんて、想像もしたくないもん。

「これ、あの子にも見せたの?」
「あ?……これって……?」

 無意識に手が玄希のラッシュガードの裾を掴んでいた。

「傷か?」
「……うん」
「見せるわけねーだろ」
「だって、同じ病棟だったんでしょ?」
「だとしても、女性部屋と男性部屋は別だし、検査室は完全に封鎖されてんだから、見れるわけねーだろ」
「……ホント?」

 玄希が言うことが本当なら、エッチはしてないってことだよね?
 いや、服着ててもできるもの……?
 あぁ~ダメだ。
 思考がおかしな方向に進んじゃう。

「誰にも見せてない?」
「どういう意味?……医師や看護師とか、両親以外には見せてねーけど」
「……嘘ついてないよね」
「吐く意味が分かんねーぞ」
「……じゃあ、見せてよ」
「傷をか?」
「……うん」
「別に構わねーけど、引くなよな」
「引かないよ」