『そんな泣くくらいなら、ちゃんと
アイツをしっかり捕まえとけよ‥‥
バカだな。』
えっ?
肘あたりをまた優しく引き寄せられると
次の瞬間、凪の腕の中に閉じ込められ、
鼻で笑われた。
凪が誰のことを言ってるのかなんて
聞かなくても分かってる。
でもね‥‥世の中にはやっぱり
どうにもならないことだってあるんだ‥
向き合えると思ってても、自分の中の
何かが一定の線を越えられない
情け無いくらい臆病で、怖くて、
今までも意識して気を張ってないと
立つ事も出来ない思いで生きて来た
酒向さんに出会って、もしかしたら
変われるかもしれないと思ってたけど、
結局は自分を守るために逃げただけだ
相手を傷つけているのに、何処かで
綺麗な思い出にして、今日まで過ごして来たのかもしれない。
「ッ‥バカじゃないし‥‥」
『‥フッ‥じゃあ‥‥‥大バカだな。』
こんな時、優しく慰めてくれたら
心が安定するけれど、不思議と凪に
バカにされることで涙が出せた。
笑いながらも、
ずっと泣き続ける私を離さず腕の中に
閉じ込めていてくれたことだけは
嘘のない凪の姿なんだと感じた
「‥‥‥ん」
いつの間に寝てしまったんだろう‥‥
こんなにもグッスリと起きる事なく
眠れたのはここに来て初めてかも
しれない‥‥
まだ眠いから‥‥もう少し寝よう‥‥
温かいその場所で寝返りをすると、
何かにぶつかり、ゆっくりと瞳を開けた
「‥‥‥‥‥ッ!!!」
嘘ッ!!
自分のベッドで寝ていかと思いきや、
目の前に綺麗な顔で眠る凪の姿に、
勢いよく起き上がる
ッ‥‥なんで?
どうしてこんなことに‥‥‥
昨日は凪の腕の中で泣いてたとこまでは
覚えてるけど、倉庫の中に入ったこと
なんて全く覚えてない‥‥。
あのまま寝てしまったの?
とにかく凪が起きる前に
自分の部屋に戻らないと‥
グイッ
「ッ!!」
『まだ眠ぃ‥‥寝てろよ‥‥。』
引っ張られたまま凪の腕の中にまた
戻ると、腕を絡められ目の前の裸体に
顔が真っ赤になり腕の中で慌てて
背を向けた
寝ぼけてる?
誰と間違えてるのか知らないけど、
雇い主と従業員が同じベッドで
寝るなんてダメなのに‥‥
スゥスゥと聞こえる寝息を確認すると、
そっと重い腕を退けて静かにそこから
抜け出した
はぁ‥‥ビックリした‥‥
アイツをしっかり捕まえとけよ‥‥
バカだな。』
えっ?
肘あたりをまた優しく引き寄せられると
次の瞬間、凪の腕の中に閉じ込められ、
鼻で笑われた。
凪が誰のことを言ってるのかなんて
聞かなくても分かってる。
でもね‥‥世の中にはやっぱり
どうにもならないことだってあるんだ‥
向き合えると思ってても、自分の中の
何かが一定の線を越えられない
情け無いくらい臆病で、怖くて、
今までも意識して気を張ってないと
立つ事も出来ない思いで生きて来た
酒向さんに出会って、もしかしたら
変われるかもしれないと思ってたけど、
結局は自分を守るために逃げただけだ
相手を傷つけているのに、何処かで
綺麗な思い出にして、今日まで過ごして来たのかもしれない。
「ッ‥バカじゃないし‥‥」
『‥フッ‥じゃあ‥‥‥大バカだな。』
こんな時、優しく慰めてくれたら
心が安定するけれど、不思議と凪に
バカにされることで涙が出せた。
笑いながらも、
ずっと泣き続ける私を離さず腕の中に
閉じ込めていてくれたことだけは
嘘のない凪の姿なんだと感じた
「‥‥‥ん」
いつの間に寝てしまったんだろう‥‥
こんなにもグッスリと起きる事なく
眠れたのはここに来て初めてかも
しれない‥‥
まだ眠いから‥‥もう少し寝よう‥‥
温かいその場所で寝返りをすると、
何かにぶつかり、ゆっくりと瞳を開けた
「‥‥‥‥‥ッ!!!」
嘘ッ!!
自分のベッドで寝ていかと思いきや、
目の前に綺麗な顔で眠る凪の姿に、
勢いよく起き上がる
ッ‥‥なんで?
どうしてこんなことに‥‥‥
昨日は凪の腕の中で泣いてたとこまでは
覚えてるけど、倉庫の中に入ったこと
なんて全く覚えてない‥‥。
あのまま寝てしまったの?
とにかく凪が起きる前に
自分の部屋に戻らないと‥
グイッ
「ッ!!」
『まだ眠ぃ‥‥寝てろよ‥‥。』
引っ張られたまま凪の腕の中にまた
戻ると、腕を絡められ目の前の裸体に
顔が真っ赤になり腕の中で慌てて
背を向けた
寝ぼけてる?
誰と間違えてるのか知らないけど、
雇い主と従業員が同じベッドで
寝るなんてダメなのに‥‥
スゥスゥと聞こえる寝息を確認すると、
そっと重い腕を退けて静かにそこから
抜け出した
はぁ‥‥ビックリした‥‥



