大好きだった横顔‥‥
落ち着く柔らかい声色‥‥
デスクの先にいる酒向さんと仕事を
していた事や、ここで食事をした事が
記憶に蘇ってしまう‥‥
『新名に教えてもらった大切な場所
だからね。』
酒向さん‥‥‥
名古屋支店に初めて出社した日に、
偶然残業した私と来た『むらせ』に、
今でも変わらず来てくださってたとは
思わなかった‥‥
「あ‥‥今日は紫乃さんは
一緒じゃないんですか?」
辺りをキョロキョロと見渡すも、
店内に紫乃さんらしき人は居なさそう。
お盆だから帰省してるとかかな‥‥。
『うん‥‥ここには連れて来たことは
ないよ。』
「えっ?‥‥どうして」
『さっちゃん、お腹空いてる?
これ大好きな出汁巻。旦那が
さっちゃんにって。』
「うわぁ‥‥嬉しい‥頂きます。」
修さんに見えるように手を振ると、
照れ臭さそうに笑う顔に私も嬉しくなる
まさかまたここの出汁巻が食べれる日が
来るなんて‥‥
『フッ‥‥相変わらず食べるのが
好きなんだね。』
「こ、ここのは特別ですよ。
良かったら一緒に食べませんか?」
割り箸を綺麗に割ると、手を合わせて
大根おろしに醤油を数滴垂らし口に
頬張った
やっぱり‥美味しい!!
ふわふわなのにしっとりしてて、
優しい出汁の味が口いっぱいに広がる‥
「酒向さんもどうぞ」
ドクン
あまりの美味しさに、隣に座る酒向さん
の方に振り向くと、両肘をテーブルに置き私の方を見ていたのか距離がグッと
近づいてしまった
「ッ‥‥すいません‥‥ゴホッ‥」
動揺してしまったのか、卵焼きを
勢いよく飲み込み喉に詰まらせそうに
なる私の手を取られると、そこに
水が入ったグラスを握らされた
なに‥‥‥これ‥‥‥
こんなのまるで‥‥‥
『大丈夫?』
「えっ!?あ‥‥は、はい‥大丈夫
です!ありがとうございます‥‥。」
あまりにも自然な流れに、酒向さんと
付き合っていた時のように思えてしまい
顔が熱くなってしまう‥‥
どうしよう‥‥なんでこんなに
心臓が煩いのだろう‥‥‥。
もう酒向さんにこんな感情を
抱くなんておかしなことなのに‥‥‥
「ッ千代さん、ごめん。
新幹線の時間があるからもう
行かないと。また帰って来たら
必ず来るから。‥酒向さんも、
お会いできて嬉しかったです。
‥‥‥それじゃあ‥‥。」
『さっちゃん!またいつでもおいで!
待っとるからね!?』
「うん!」
2人に手を振り、酒向さんな頭を
下げると、勢いよくお店を飛び出した。
落ち着く柔らかい声色‥‥
デスクの先にいる酒向さんと仕事を
していた事や、ここで食事をした事が
記憶に蘇ってしまう‥‥
『新名に教えてもらった大切な場所
だからね。』
酒向さん‥‥‥
名古屋支店に初めて出社した日に、
偶然残業した私と来た『むらせ』に、
今でも変わらず来てくださってたとは
思わなかった‥‥
「あ‥‥今日は紫乃さんは
一緒じゃないんですか?」
辺りをキョロキョロと見渡すも、
店内に紫乃さんらしき人は居なさそう。
お盆だから帰省してるとかかな‥‥。
『うん‥‥ここには連れて来たことは
ないよ。』
「えっ?‥‥どうして」
『さっちゃん、お腹空いてる?
これ大好きな出汁巻。旦那が
さっちゃんにって。』
「うわぁ‥‥嬉しい‥頂きます。」
修さんに見えるように手を振ると、
照れ臭さそうに笑う顔に私も嬉しくなる
まさかまたここの出汁巻が食べれる日が
来るなんて‥‥
『フッ‥‥相変わらず食べるのが
好きなんだね。』
「こ、ここのは特別ですよ。
良かったら一緒に食べませんか?」
割り箸を綺麗に割ると、手を合わせて
大根おろしに醤油を数滴垂らし口に
頬張った
やっぱり‥美味しい!!
ふわふわなのにしっとりしてて、
優しい出汁の味が口いっぱいに広がる‥
「酒向さんもどうぞ」
ドクン
あまりの美味しさに、隣に座る酒向さん
の方に振り向くと、両肘をテーブルに置き私の方を見ていたのか距離がグッと
近づいてしまった
「ッ‥‥すいません‥‥ゴホッ‥」
動揺してしまったのか、卵焼きを
勢いよく飲み込み喉に詰まらせそうに
なる私の手を取られると、そこに
水が入ったグラスを握らされた
なに‥‥‥これ‥‥‥
こんなのまるで‥‥‥
『大丈夫?』
「えっ!?あ‥‥は、はい‥大丈夫
です!ありがとうございます‥‥。」
あまりにも自然な流れに、酒向さんと
付き合っていた時のように思えてしまい
顔が熱くなってしまう‥‥
どうしよう‥‥なんでこんなに
心臓が煩いのだろう‥‥‥。
もう酒向さんにこんな感情を
抱くなんておかしなことなのに‥‥‥
「ッ千代さん、ごめん。
新幹線の時間があるからもう
行かないと。また帰って来たら
必ず来るから。‥酒向さんも、
お会いできて嬉しかったです。
‥‥‥それじゃあ‥‥。」
『さっちゃん!またいつでもおいで!
待っとるからね!?』
「うん!」
2人に手を振り、酒向さんな頭を
下げると、勢いよくお店を飛び出した。



