「‥‥ッ‥凪ッ‥‥ごめん‥」
みんながいる時は何とか保てていた
平常心も、情けないほど脆く崩れ、
怖くて不安で堪らなかったのか凪の
背中に両手を回して抱きついた
『‥‥‥‥当たってただろ。』
涙を流しながらコクコクと頷くと、
凪が盛大に溜め息を吐いたあと
フッと笑ったのを感じた
『押さえつけられてるお前見て、
初めてこんなにキレたわ‥‥。
もうこんな思いはしたくねぇ‥。』
凪が私からスッと離れると、
Tシャツの裾を持ち上げ私の涙を
大雑把に拭っていく
「怖かった‥‥ッ‥‥実際あんな事が
目の前に起きると‥グスッ‥パニック
で何も出来なかった‥‥」
『フッ‥‥電話くれたじゃん‥‥』
‥‥気付いてくれたの?
発信ボタンを押すのが精一杯で、
スマホを見られたらいけないって
思ってそれ以上何も出来なかったのに‥
男性を押さえつけて殴った時に出来た
だろう凪の右手の傷に、また涙が込み上がりその手を握ってそこをさすると、
私の両手首を取られ凪がそこに突然
舌を這わせた。
「ッ‥‥何して‥‥」
『ん?‥‥上書き‥‥。アイツの
触った感触なんて忘れろ‥‥。』
伸びた髪の隙間から覗く切れ長の瞳が
細められると、私を見つめたままそこに
唇を触れさせていく
「凪ッ‥‥‥ッ‥もういいから‥」
『嘘つけ‥‥お前震えてるじゃん‥
俺のことだけ考えろよ‥‥。』
ドクン
手首の脈と心臓が煩いくらいに
体全体に響き、凪にまで聞こえてしまい
そうなほど熱と共に上がっていく‥‥
「考えてる‥‥ッ‥‥」
『‥‥じゃあさ、俺が今何考えてるか
分かる?』
えっ?
凪が考えてること‥‥‥?
なんだろう‥‥‥‥
違うかもしれない‥‥‥でも‥‥
触れている手が‥指が‥‥
強くそう伝えてくる‥‥‥
心臓が飛び出してしまうほど鼓動が
強くなり、凪の視線に耐えられなく
なったのに、顎を捉えられ逸らした顔を簡単に正面に戻されてしまう‥‥
「ッ‥‥‥す‥‥好き‥‥とか?」
違ったら笑ってやり過ごせばいい‥。
それぐらいの気持ちで声を何とか
出すと、笑われはしなかったものの
目が細められ何故か嬉しそうにする
顔を見せた
『‥‥皐月もそうだろ?
すげぇ心臓の音してるしな‥‥』
「こ、これは!‥‥さっきのが
怖くてだから!!もう離してよ!」
『無理‥‥‥お前の事好きだから』
ドクン
みんながいる時は何とか保てていた
平常心も、情けないほど脆く崩れ、
怖くて不安で堪らなかったのか凪の
背中に両手を回して抱きついた
『‥‥‥‥当たってただろ。』
涙を流しながらコクコクと頷くと、
凪が盛大に溜め息を吐いたあと
フッと笑ったのを感じた
『押さえつけられてるお前見て、
初めてこんなにキレたわ‥‥。
もうこんな思いはしたくねぇ‥。』
凪が私からスッと離れると、
Tシャツの裾を持ち上げ私の涙を
大雑把に拭っていく
「怖かった‥‥ッ‥‥実際あんな事が
目の前に起きると‥グスッ‥パニック
で何も出来なかった‥‥」
『フッ‥‥電話くれたじゃん‥‥』
‥‥気付いてくれたの?
発信ボタンを押すのが精一杯で、
スマホを見られたらいけないって
思ってそれ以上何も出来なかったのに‥
男性を押さえつけて殴った時に出来た
だろう凪の右手の傷に、また涙が込み上がりその手を握ってそこをさすると、
私の両手首を取られ凪がそこに突然
舌を這わせた。
「ッ‥‥何して‥‥」
『ん?‥‥上書き‥‥。アイツの
触った感触なんて忘れろ‥‥。』
伸びた髪の隙間から覗く切れ長の瞳が
細められると、私を見つめたままそこに
唇を触れさせていく
「凪ッ‥‥‥ッ‥もういいから‥」
『嘘つけ‥‥お前震えてるじゃん‥
俺のことだけ考えろよ‥‥。』
ドクン
手首の脈と心臓が煩いくらいに
体全体に響き、凪にまで聞こえてしまい
そうなほど熱と共に上がっていく‥‥
「考えてる‥‥ッ‥‥」
『‥‥じゃあさ、俺が今何考えてるか
分かる?』
えっ?
凪が考えてること‥‥‥?
なんだろう‥‥‥‥
違うかもしれない‥‥‥でも‥‥
触れている手が‥指が‥‥
強くそう伝えてくる‥‥‥
心臓が飛び出してしまうほど鼓動が
強くなり、凪の視線に耐えられなく
なったのに、顎を捉えられ逸らした顔を簡単に正面に戻されてしまう‥‥
「ッ‥‥‥す‥‥好き‥‥とか?」
違ったら笑ってやり過ごせばいい‥。
それぐらいの気持ちで声を何とか
出すと、笑われはしなかったものの
目が細められ何故か嬉しそうにする
顔を見せた
『‥‥皐月もそうだろ?
すげぇ心臓の音してるしな‥‥』
「こ、これは!‥‥さっきのが
怖くてだから!!もう離してよ!」
『無理‥‥‥お前の事好きだから』
ドクン



