酒向さんといると、ドキドキして
胸が苦しくて、気持ちの浮き沈みが
激しかったのに対して、
凪といると気持ちが穏やかで居られる‥‥
人に緊張感を与える人と与えない人が
いるなら、凪は与える人ではある。
緩急がキッチリしているから、
厳しい事を言うけれど、その後すぐに
穏やかな雰囲気に戻す力があるから
ツラクはならない。
不思議な人だ‥‥‥
スウスウと寝息が聞こえ、もう一度
ブランケットをかけると、床に座り
凪の寝顔を眺めていた
ずっとは居られない‥‥‥
凪だってこれから恋人と住んだり、
結婚だってすると思う。
そんな場所に他人が住んでるのは、
どう考えても相手の方が居心地が悪い
に決まってる。
顔にかかった凪の髪の毛をそっと
避けると、うっすらと開いた目と
視線が合い慌てて離れようとした
『‥‥少しくらい警戒しろよ。』
ドクン
手首を掴まれ、それ以上後ろに逃げられ
ない私を更に近くに引き寄せると、
前のめりになり顔がぶつかりそうに
なってしまった
「な、凪‥‥?」
『‥‥腹減った。』
「ッ!!」
耳元で聞こえた低い凪の声に体が
少し震え、力なく座り込む私を他所に
立ち上がる際に頭を撫でられた
なんなの‥‥急に‥‥‥
それに警戒しろって‥どいうい意味?
耳朶がくすぐったくてそこを指で摘むと
食器を取り出す凪が私を見下ろして口角
を少し上げた
「か‥か、揶揄わないで!」
『フッ‥‥‥はいはい。』
立ち上がりキッチンに向かいおかずなどを温めるとテーブルに並べて一緒に
いただきますをした
「凪って残さず全部食べてくれるね‥。
料理苦手だから美味しくないものも
あると思うのに。」
口こそ悪いものの、食べ方が綺麗で、
所作などもとても丁寧な気がする
亡くなられた祖父母の家だって
言ってたけど、そう言えば両親って
居るのかな‥‥。
私のように聞かれたくないこともあるかもしれないから凪が話すまでは何も
聞くつもりはないけど、こんなに広い
場所に1人で寂しくないのだろうか‥
『まぁ‥‥ずっと1人だったからな。』
えっ?
凪の言葉に胸がグッと締め付けられ、
何事もなくご飯を食べ続ける姿を
見ていると目が合った
胸が苦しくて、気持ちの浮き沈みが
激しかったのに対して、
凪といると気持ちが穏やかで居られる‥‥
人に緊張感を与える人と与えない人が
いるなら、凪は与える人ではある。
緩急がキッチリしているから、
厳しい事を言うけれど、その後すぐに
穏やかな雰囲気に戻す力があるから
ツラクはならない。
不思議な人だ‥‥‥
スウスウと寝息が聞こえ、もう一度
ブランケットをかけると、床に座り
凪の寝顔を眺めていた
ずっとは居られない‥‥‥
凪だってこれから恋人と住んだり、
結婚だってすると思う。
そんな場所に他人が住んでるのは、
どう考えても相手の方が居心地が悪い
に決まってる。
顔にかかった凪の髪の毛をそっと
避けると、うっすらと開いた目と
視線が合い慌てて離れようとした
『‥‥少しくらい警戒しろよ。』
ドクン
手首を掴まれ、それ以上後ろに逃げられ
ない私を更に近くに引き寄せると、
前のめりになり顔がぶつかりそうに
なってしまった
「な、凪‥‥?」
『‥‥腹減った。』
「ッ!!」
耳元で聞こえた低い凪の声に体が
少し震え、力なく座り込む私を他所に
立ち上がる際に頭を撫でられた
なんなの‥‥急に‥‥‥
それに警戒しろって‥どいうい意味?
耳朶がくすぐったくてそこを指で摘むと
食器を取り出す凪が私を見下ろして口角
を少し上げた
「か‥か、揶揄わないで!」
『フッ‥‥‥はいはい。』
立ち上がりキッチンに向かいおかずなどを温めるとテーブルに並べて一緒に
いただきますをした
「凪って残さず全部食べてくれるね‥。
料理苦手だから美味しくないものも
あると思うのに。」
口こそ悪いものの、食べ方が綺麗で、
所作などもとても丁寧な気がする
亡くなられた祖父母の家だって
言ってたけど、そう言えば両親って
居るのかな‥‥。
私のように聞かれたくないこともあるかもしれないから凪が話すまでは何も
聞くつもりはないけど、こんなに広い
場所に1人で寂しくないのだろうか‥
『まぁ‥‥ずっと1人だったからな。』
えっ?
凪の言葉に胸がグッと締め付けられ、
何事もなくご飯を食べ続ける姿を
見ていると目が合った



