屋上に行くと海麗君が待っていて、姿を見ると心臓がドキドキしてしまって仕方がない。
「呼び出して悪い…」
「ううん……」
「さっき……その……俺の事庇ってくれてありがとな……」
「あっ……えっと…庇ったとかじゃなくて海麗君が優しい事みんなに分かってもらいたくて…さっきの好きは私は海麗君の事人として好きって意味で」
振られるのが怖くて本当は一目惚れしてから恋愛の意味でどんどん好きになってるのに言えない…
「そうだよな?まぁ、でも姫野は変質者の件もあるから良い人フィルター掛かってるだけだと思うし…ラブの方で好かれてるとか勘違いはしないから安心して欲しい」
あ…そうか…
私がちゃんと好意示さないと、海麗君に一生意識してもらえないかもしれない。
私は1歩前に出て海麗君の制服のブレザーの裾を掴んだ。
「あのっ…ごめんなさい……嘘ついちゃった……私……海麗君の事……ラブの方で……好き」
「………!?」
声が震える…
海麗君はビックリした顔をしていて、何も言わなくて…耐えきれなくなった。
「きゅ…急にごめんねっ……勝手に好きなだけで……気にしなくていいから」
私は海麗君の制服を離して校舎の中に戻ろうとした。



