早乙女くんがヒロイン!?



~海麗side~



昨日、遥斗とは普通に話せたから普通に話せると思ったが七海にただお礼言うだけでこんなに緊張するとは…


ありすが書いた手紙も渡せた。
あとは姫野の分書いてあってそれも渡さねぇとな。


教室の扉を開けるとザワついていた教室内が一気に静まり返る。


……さっきサッカー部のドア壊したやつかもしれない。


しばらく近付かれなかっただけだったが、また勘違いされるようなことをしてしまった。
こういう時は席に着いて寝たフリをしてやり過ごす。


噂が無くなるまでまた時間掛かりそうだ…


寝たフリをしていると誰かが教室に入ってきた音がした。


「おはよー…はぁ…途中でお弁当忘れた事に気付いて間に合わないかと思ったぁ」


姫野だ。
可愛い声でおっとりした口調の姫野の声を聞くだけで癒される。

「あ…美羽、おはよう」

「早乙女君の近く行かない方がいいよ…今日朝から機嫌悪いみたいだから」

「サッカー部の部室で暴れたらしいよ」

「え…海麗君はそんな事しないよっ…何かの間違いじゃない?」

「海麗君って誰!?」

「まさか早乙女君の事!?何で美羽、早乙女君の事下の名前で呼んでるの!?」

「まだ少しだけど…仲良くなったんだぁ」

姫野が変人扱いされるんじゃないかとヒヤヒヤする。

俺は慣れてるから姫野は普通にクラスメートと仲良くやって欲しい。