~海麗side~



姫野も遥斗も俺の事を普通の友達みたいに接してくれて、めちゃくちゃ楽しかった…


それに……姫野が全部可愛過ぎてかなり緊張した。


ありすの世話をして誤魔化す場面多かったが、それが無かったらニヤついて気持ち悪い事になっていたかもしれない。


ありすが余計な事を言うから姫野は気を遣ってくれたけど、俺だって気軽に誘えるもんなら誘いたい。


しかし、俺とあんな美少女の姫野じゃ釣り合わないだろ…


七海の事格好良いって言ってたし、やっぱり七海みたいな奴がお似合いだよな。


学校では可愛い女子のいるグループに混ざってヘラヘラしてるだけの顔が良いだけの女好きな奴かと思ってたけど、今日の七海はまじで格好良かった。


格好良いところ見せる為に姫野の事誘ったんだろうけど、女へのアピールには充分過ぎる。


「カイ君、パパ来たー」


ありすは向こうから来るうちの車を指さしてそう言った。
路肩に車を停めると、父さんが降りてきた。

うちは父さんの方がアメリカ人のハーフで最近太り気味だから俺より体はデカい。

「みんな待たせちゃってごめんね!」

父さんはそう言ってにこにこしながらこっちにやって来る。

「パパー!はる君はありすの彼氏なんだよー」

「えぇ!?そうなのか!ありすの事よろしくね」

「あ…あの…姫野遥斗です!ありすちゃんの事絶対大事にします!」

彼女とかいた事ないけど俺だったら彼女の父親にこんな気軽に紹介されるの耐えられないな…

8歳も年下の遥斗を尊敬してしまう。