「少し早いけど向かうか」
「うんっ」
電車でスタジアムのある駅までは30分くらい掛かる。
電車に乗り込むと席が2つ空いていたのでありすちゃんと遥斗を座らせて私達は二人の前に立った。
座って間もなくすると、ありすちゃんと遥斗は打ち解けたみたいでありすちゃんは楽しそうに遥斗に習い事のお話をしている。
ふと海麗君を見ると、何故か眉間の当たりを指で擦っている。
「龍牙君、眉間のところどうかしたの?」
「……目付き悪いから遥斗に怖がられないように眉間にシワ寄せないようにしてる」
「えっ、そんな…心配しなくても大丈夫だよ」
遥斗には海麗君に助けてもらった話も悪鬼と似てて格好良い話をしていて、さっき海麗君と会った時も怖がってる様子は一切なかった。
そういえばクラスの子が海麗君の事怖いって言ってた気がするけど……誤解されちゃうのかな?こんなに優しくて格好良いのに。
でも気にして擦ってる海麗君が可愛い…
もう今日会ってからここまでの間に何回も海麗君にキュンってしてる!
海麗君は何しても格好良いし可愛いんだもん…
「そうか…?それなら良かったけど……そうだ。今日のサッカー観戦誘う相手俺で良かったのか?」
「うん!転校してきたばっかりだから七海君気遣ってくれて、お友達誘って来てって言ってくれたんだぁ…それでね、海麗君と仲良くなりたいけど、学校でなかなかお話出来ないから誘っちゃった」
……こんな事言ったら好きバレちゃうかな?
まだ知り合ったばっかりなのに好きになっちゃったなんてバレたら引かれちゃうかもしれないから気を付けなくちゃ!



