~美羽side~
「お姉ちゃんっ、もう出ないと約束の時間に遅れちゃう!」
「うぅ…この服装カジュアル過ぎないかなぁ?」
海麗君をお出掛けに誘う事が出来て、サッカー観戦当日。
昨日の夜から考えてるのに服装が全然決まらない。
サッカー観戦だからあんまり可愛い格好して行ったらおかしいし、ギリギリまで悩んでしまう。
「そんなの僕わからないよ。何でもいいから早くー」
「ごめんごめんっ!行こっか!」
ショートパンツとTシャツだけレースの入った甘めにしてデニムのジャケットを羽織り、借りていた海麗君のパーカーが入った袋を持った。
借りていたパーカーは今日着て帰るとの事で今日まで預かっていた。
遥斗と家を出て急いで待ち合わせをしている駅へと向かう。
駅の改札前に着くと、海麗君をすぐに見つけた。
そして海麗君の足元には栗色のツインのお団子の髪型でお人形さんみたいに可愛い小さい女の子が海麗君のズボンを掴んで立っていた。
デニムのお花の刺繍が入ったオーバーオールを着ていて、それもまた可愛い。
「海麗君っ!遅くなっちゃってごめんね」
「いや…まだ待ち合わせ時間前だから」
「あ、この子…弟の遥斗」
「こんにちは!」
「あぁ…こんにちは。今日はよろしくな」
私達が近くに行くと妹さんは海麗君の後ろに隠れて大きな瞳でこっちを見ていて、私はしゃがんで声を掛けた。
「こんにちは~!海麗君と同じクラスの姫野美羽って言います、今日はよろしくねっ」
「ありす。ほら、隠れるなよ。挨拶は?」
「……こんにちはぁ」
すごく可愛い…!
ありすちゃんは目の色がブルーで髪も綺麗な栗色をしている。
そういえば海麗君もよーく見ると瞳の色が深いブルーで髪も染めてる訳ではなさそうだけどダークブラウンだ。
血筋に海外の方がいるのかな?



