君のせいで遠回りする

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コン、コン、コン。

氷の城壁をノックして、ふんぬっと扉をこじ開ける。



――――……どうしてここの扉はこんなに重いんだろう。レールが噛み合っていないのか、はたまた錆び付いているのか。


1度勢いさえついてしまえば、カラカラと不思議なくらい軽やかに開くのに、ヘンなの。



「お待たせしました――――……?」




言葉尻が不安定に宙に浮く。


だって、当然のように先に生徒会室の中にいた氷上くんが、なんだかすごく、びっくりした様子で目を瞠っていたから。





「なんでしょう、か……?」

「――――……いや」

「……?」

「本当に現れるんだ、と思って」

「え!」



ちょっと、聞き捨てならない。



「まさか、私がすっぽかすと思ってた!? 言ったでしょ、『やると決めたからには、ちゃんとやる』って!」



昨日の今日で、忘れるわけがない。なぜか、生徒会長・氷上くんの雑用係になってしまったこと。


だからこそ、放課後部活が終わるなり、こうして足早にここまでやって来たのに。