君のせいで遠回りする


「ええと……まあ、そんな感じでして」



手伝っていたというよりは、罪滅ぼし、だけれど。

わざわざ訂正するほどではないか、と頷くと、久城先生はなぜかぱっと顔を明るくさせた。



「そうかそうか。茅原は氷上と親交があったんだな。知らなかった」

「え、いや、そういうわけでは……」

「そこでだ、茅原。お前の類まれな能力を見込んで、お前にしか任せられない役割を与えたい」

「……はい? あの、話がよく見えないんですが……」



妙な方向に転がりはじめた。

この一瞬で何の能力を見出されたというのだ。

困惑する私に、久城先生は今まで見たこともない爽やかな笑顔で言い放つ。



「生徒会長補佐にならないか?」

「……んん?」



「茅原も知っているだろうが、現生徒会執行部は会長・氷上のワンオペなんだ。あいつは1人で問題ないと言っているが、これから学校行事をいくつも控えているという中で、1人っていうのはどうもな……と教員の立場としても問題視しててな」