━━━━━ビリッ
目の前で引き裂かれていく服と共に、押し寄せて来る絶望の波。
何で……?
何であたしが…?
「───いや……
お願い…
お願いだからやめて…っ…」
「無理~。」
叫べば叫ぶ程。
泣けば泣く程。
「───いいねー♪
これ撮っといたらおかずになる♪」
─────ピッ♪
嘲笑うかのようにケータイを向けられ、写メや動画ムービーを撮られた。
……それでもね、
「━━━やめてっ……!
いやぁぁぁ!」
手足押さえつけられながらも必死にバタつかせて抵抗したんだ。
だって違うじゃない
あたしがしたいのはこんな行為じゃない
どこの誰かも分からない見ず知らずの人に、どうして無理矢理こんな事されなきゃいけないの?
どうして───…
どうして
朝岡さんじゃないの?
━━━━━ガツッ!
……だからね
力振り絞って抵抗したんだけど。
「───いって……
お前調子乗んなよ!」
━━━━━バキッ!
反対に殴られちゃって
痛くて痛くて
悲しくて、苦しくて
「……いってー。
あれ使おうぜ。
何か暴れ過ぎだし。」
「オッケー。」
─────カサッ…
そう言い、男が何か紙袋のような物を取り出して
「───ほら吸いな。
気持ち良くなるから。」
━━━━━ギュッ!
「っ!?」
返事なんて与える暇なく、手足の自由がないあたしの鼻から口元に紙袋を押し付けた。
「───…~~…っ!!!!
……───ぅ……
──────……
──────……」
シンナーの様なペンキ臭い匂いが鼻と口を往復し
────…数十分後。
あたしの脳は明らかな変化を見せ始めた。
先程とはシャレにならないくらい視界がグニャリと歪み、身体に全くと言っていい程力が入らない。
「───────…」
あたしは
完全に
理性を見失った。



