────カラ…
儷奈ちゃんの質問に、何故かあたしの手が止まってしまい
「………」
あたしは初めて顔を上げ、不安気に朝岡さんを見つめた。
「───彼女、ねぇ…」
朝岡さんはあたしと全く正反対な余裕の表情を見せ、フッと意味深に笑う。
……な、なに?
まさか暴露しないよね?
ってかそのいかにも“何か企んでますよ”的な表情やめて下さい!!
大体何だ!?!?
儷奈ちゃんも儷奈ちゃんで色目接客やめてよ!!!
あぁぁ~もう!
誰か!
誰かこの魔のトライアングル止めてくれ~!!
……そんなあたしの心の主張はお構い無く、この場の雰囲気はやけに大人っぽく流れ
「───…いないって言ったらどーなんの?」
「そりゃもうプライベートで仲良くして欲しいお誘いですよ♪」
「───…へぇ…」
「・・・・・・」
───ちょっと。
ちょっとちょっとちょっと!!!!!
あたしの存在無視してませんか!
あんたもあんたで一応あたしの客なのに営業掛けるなよ!!!!
っつか他の人に誘われる暇あるくらいなら、あたしを何でクリスマスに誘ってくれないの~~~!?!?!?
再びイライラメーターが振り切れそうになった時
「───…ごめんな。
俺彼女おるねん。
……むっちゃ惚れてる女。」
─────ドキッ…!
え……
相変わらず強いお酒を注ぎながら、サラッとその手の話を流す朝岡さんに
─────チラッ
「っ!」
儷奈ちゃんに見えないように目配せされ、あたしは赤面した顔を隠すように慌てて下を向いた。
……ふ、不覚…。
心臓出てくるかと思った…。
─────ドキドキ…
……朝岡さんのバカ。
あたしビックリしたり、怒ったり、嬉しかったり、ドキドキしたりで死にそうだよ……。
……って今度は乙女チックモードになっていたのも束の間。
「───…っつか、うん。
バレてるかも知らんけど、ここにその惚れてる女おるんやけど。」
━━━━━━!?
ちょっ……!
ちょっと朝岡さん……っ!?!?



