────パラッ……。
アルバムをめくれば、
そこにはあたしの知らない朝岡さんが笑っていた。
見たことない、朝岡さんの制服姿。
授業中に教科書を広げ、それを見つめている姿。
修学旅行で友達とはじけているであろう、朝岡さんの姿。
……そして───…
「……わ、これすごいですね。」
あたしはそう言ってアルバムに食い付く。
先生はその写真を見て、何かを思い出したように笑った。
「……あぁ、それは文化祭だな。
……ほら、朝岡がライブしてるだろう?
この時から、朝岡は常に新しい風を学校に吹かせてたなぁ。」
「………新しい風?」
朝岡さんが大勢の観客に囲まれて歌っている写真を見つめ、首を傾げた。
「……朝岡が音楽を好きなのは桜井も知っているか?」
「あっ、はい……。」
“中学ん頃にバンド結成してさ……”
──…そういえば、
朝岡さん言ってたことあったよね……。
歌も相当上手かったし……。
「──…私がそれを餌にして釣ったんだよ。
“生徒会長になったらライブ出来るぞ”ってな。」
先生は軽くウインクしてイタズラに笑った。
「───…へぇっ…!
それで朝岡さん、先生に騙されちゃったんですか?」
「……そう。
朝岡は当時成績優秀でな。
人望も厚かったし、みんなから慕われていたから、どうしても生徒会に入れたかったんだ。」
「……す、すごい…。」
「──…最初はノリ気じゃなかった朝岡も、イベントになると毎回燃えてたぞ。
行事の一つ一つを盛り上げようと必死でな。
体育祭では自ら応援団長になって、応援団作ったり、和太鼓部作ったり。
文化祭でも、つまらなかった要素見直しては改善して。
ライブOK、今まで展示や劇ばかりで面白みがない文化祭で、屋台とか食品販売出来るようにしたのも朝岡だ。」
「えー!!!!
そうだったんですか!?!?
それ全部、朝岡さんの代から出来るようになったんですか!?!?」
「そうだ。
今は当たり前の事を全部朝岡が築き上げたんだよ。」
「……………」
………何か………
何かすごかったんだなぁ……
朝岡さんって……。



