「うわぁーん!!!アヤヤ会いたかったよー!」
「う…うんっ…あたしも会いたかった…
ごめんね…ほんとにごめんね……」
ギューっといっちゃんを強く抱き締め返し、
「───…彩ちゃん…
仲直りしたんだね…?」
そう問いかけてくるゴローちゃんに、何度も何度も頷いた。
「……、ごっ、誤解っ…なのっ……」
所々ひくっと嗚咽が交じり、うまく言葉にならない。
そんなあたしを、いっちゃんは受け止めるかのように強く抱き締めてくれる。
「……ってか彩……
俺よりこいつらとの再会の方が感動してないか?」
朝岡さんは不機嫌ながらも、後ろから包み込むように頭を撫でてくれて。
「…ち、違うよ、そんなんじゃなくて…」
「いーや。完全にこいつらとの方が涙ボロボロやし。」
「……ち、ちがうってば…」
「へーぇ?」
「…っ、」
ジリジリ詰め寄る朝岡さんとタジタジ焦るあたし。
そんな二人のやり取りを見て
「───あららぁ?
何かオレらが心配するより全然仲戻ってるじゃん!!
……つか逆に仲良くなってるーっ!!」
いっちゃんが目をキラキラさせて嬉しそうに声を上げる。
「……そーやよ。
────つか、壱!!!!!!
お前どさくさに紛れて何彩に抱き付いてんねん!!」
「いーじゃんいーじゃん!オレもアヤヤ超好きだもん!!
純なんかによこしたら清純アヤヤが純色に染まっちゃう!」
「な・ん・や・っ・て~~~~!?」
ギャーギャー言い合う二人に抱き締められ、あたしは泣きながらも二人の腕の中で笑っていた。
「───…ったく。
あたしに生涯感謝しなさいよ、純。」
マリアがその様子にフッと微笑み、ヒラヒラと手を振りながら部屋に上がっていく。
「……マリア…」
「ん?」
煙草をくわえ、振り向いたマリアが涙で揺らぐ。
「───…ありがとう…
ぜ……全部マリアの言う通りだった……っ」
喉に貼り付く熱い感情が言葉を遮ってしまい、そう言うだけで精一杯で。
「───ん。
あたしは嘘付かないもの」
マリアがそう笑うから、余計に何も言えなくなったんだ。



