DEAR 2nd 〜Life〜




「───…なぁに~?

そんなおっかない顔して」






腕組みして立っているマキの両サイドには、ミユとエリカの姿。






───…しまった…




何でよりによってこんな時に…






「───見たよ~?

この前あんたが援交してるの~。」





「あんたどこまで男に飢えてんの?この女狐!」





━━━━━バキッ!





「っ!」





横たわった体に入る蹴りの衝撃に小さく呻きを上げるあたし。






───“援交”、“女狐”。





こいつらは多分……




あたしに男が絡むと、ひねくれた感情を剥き出しにしてくるようだ。





でも今日は何言われてもいい。







────…時間がない。





今あんた達と遊んでるヒマはない。





今のあたしには一分一秒が貴重なの。





つまらない妬みに付き合ってるヒマはないの。






───お願いだから早く立ち去ってよ……







「───何よその目は?」





「………」






「───っ



イラつくんだよ!!その目が!」






━━━━━━バッ!






「────…きゃっ…!」






━━━━━ドンッ!






━━━━━バタン!






「……ッ」





体を持ち上げられ、押し込まれたのは薄暗い準備室。






「──ちょっとっ…!」





悪ふざけもいい加減にしなさいよっ──…!





暗くて狭い室内から慌てて出ようとドアノブに手を掛けると






─────カチッ。







────…え……?






ま…さか…






鍵かかった…?







「───ウソつき女狐捕獲~♪」






────クスクス…





「────!



ちょっと!!いい加減にしてよ!早くここから出して!!」





「はぁー?誰が出すのよ、このウソつきが!」





「───だからっ…」





「男ばっかり誘惑する悪い女狐は一生そこにいればぁ?いい反省でしょ。



行こっ♪ミユ、エリカ♪」





「───ちょっ…」






────アハハ…





廊下に響く甲高い笑い声がへばりつく。






「……っ」





何なの───…





どこまで自分勝手な妬みをぶつければ気が済むの───…?






こんな事を平気でするマキ達に






「……人間腐ってる……」







───同じ人間に





初めて言い知れない怒りを覚えた。