確かに、不安はあった。
初めての経験、まったく飛び込んだ事がない世界。
お酒も弱い、人と話す事が苦手、おまけに気が利かない。
でも、だからこそ自分を変えれるんじゃないかと思った。
苦手な分野に飛び込む事で、逆にそんな自分を変えれるんじゃないかって。
俗に言う、荒治療?
初めから諦めて挑戦しないことは、何か人生損してるみたいで嫌だった。
何事も、経験して初めて知ることが沢山ある。
たとえそこから出た答えが失敗でも成功でも…
その経験から得たものは、必ず自分に吸収される。
きっと今後の自分に生かしていける。
───…そう、信じた。
そう信じて、あたしはその道に進む事を決意した。
………その日の夜。
月明かりが優しく照らす夜。
「───……ん~……
あれが北極星…?」
……分かんないや。
星は好きだけど、地学の授業とか苦手だったもんな……
────…キラキラ……
胸に光るkeyのネックレスを星の光に重ね
「───…朝岡さん……」
フローリングに座り込み、一人夜空に向かって愛しい人の名前を呼んだ。
朝岡さんは天文学とか詳しいかなぁ…。
あれが北極星かどうか聞いたら答えてくれるかな…。
───キラッ…
北極星って、いつも同じ場所にあって動かないんだっけ。
いつもそこで光輝く星。
変わらない、星座。
「───…朝岡さんみたいだ……」
もう動いて離れてしまったけど。
まだ、あたしの心の空にはいつもあなたがいるよ。
────北極星みたいに。
常に変わらないよ。
忘れてなんかないよ。
ずっと想ってるよ。
「────これじゃ…
あたしが北極星かも……」
この空の下、今あなたは何してるの?
誰を想って、何を感じてるの?
「───ふっ…ぇ……」
同じ空の下にいるから、
大丈夫だよ。
同じ空の下にいるから、
強くなれるよ。
同じ空の下にいるから、
まだ頑張れるよ。
同じ空の下にいるから
「~~~~~…っ…
……逢いたい───…っ」
……そう願ってしまうよ。



