───…朝岡さんの一人暮らし先は、すごく綺麗だった。
きちんと片付いているリビング、全体的に黒を基調としてるソファやベッド。
飾られてあるお洒落な観葉植物。
パソコンや重ねられたCDの束、ギター、机に散らばる楽譜──…。
うわぁ………。
「……部屋……
すごく綺麗にしてあるんだね……」
「え、そう?
吾郎にはいつも片付けろ連発されてるけど。」
「あはは、でもなんか大人の男の部屋って感じがする♪」
「そう?ありがとう。」
────ふわっ。
─────ドキッ…!
………え…………
朝岡さんは羽織っているシャツを脱ぎ、あたしに掛けてくれていた。
「そんな薄着やったら風邪引くで?
これ羽織っとき。」
「……あ、ありがと……」
─────キュッ。
胸が萎縮して、ドキドキと始動し始める。
……あったかい……。
朝岡さんのね、体温と匂いがこんなにもあったかい。
抱き締められている錯覚さえ覚えて、安心してふいに泣きそうになる。
さっきの合コンとは、全然違う。
何を見ても、誰を見ても何にも思わなかったのに、すごく不思議。
シャツ一枚でこんなにもあたしの心を動かすあなたが、何だか尊く愛しい。
……ねぇ、こんな深い感覚。
誰よりも何よりも大事で、大事で───…
そう、何者にも変えられない。
……やっぱりあなたが好き。
気付くの遅いって笑われてもいいよ。
────好き………。
好きだよ………。



